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ローストが見えてくる。

公開日:2024年5月24日更新日:2024月05月24日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。

ローストが見えてくる。

不思議な現象であるのだが、ローストしたコーヒーをカッピング(テイスティング)して、そのフレーバーからローストの味づくりを分析するのだが、だいたいどこか物足りない箇所があるものである。
それは季節の移ろいで大気の熱量が変化をしてゆくため、同じ設定でローストをしていると勝手にコーヒー豆に与える熱量が変化をするために味がズレてくるためである。

その「物足りない箇所」は、ローストの設定の「どこかがズレている」ことを示している。
1ヶ所であるのか、2ヶ所であるのか、それとももっと多くの箇所がズレているのか?

不思議なことなのだけれど、フレーバーからそのローストの設定のズレている箇所が感じられるようになってきている自分に少々驚いている。
以前からも何となく感じられるようになってきてはいる自覚はあったのだが、最近は特に見えるようになってきている自分に驚いているのだ。

それは1秒単位での微妙な違いなのだ。
1度上昇するために必要な秒数は、5〜7秒なので、1秒の違いによる風味の変化が感じられるようになり、より緻密なバランスを取れるようになってきたことを意味している。
もちろんこれは、これまでの自分の焙煎機と向き合ってきたことからのバランスである。
20年以上同じ焙煎機で取り組んできたことの結果として、今のローストの設計図がある。
そのローストの設計図があってこその、1秒の違いである。
そしてその設計図は、感覚の成長により精密になってきているのだ。

この味づくりを論理的に説明するのなら、
・嗅覚が成長する。
・カテゴライズできるようになる。
・それぞれのカテゴリの違いのバランスを見れる。
・ローストのフレーバーが感じられる。
・ローストの設定による変化を見れる。
・より緻密なローストの設定が可能になる。
ということになる。

ローストによる味づくりが上手くなりたかったのなら、嗅覚を成長させ、コーヒーの液体からローストのフレーバーだけを主に見られるようになる能力を育成することにある。
しかし、その前段階にて「良い仕入れ」を行うために必要な要素である、豆のクオリティを判断できるテイスティング能力も必要とするので、同時進行で「仕入れのためのテイスティング・スキル」を磨かなければならないことを付け加えておく。
どういった豆がローストにおける良い豆であるのか?
それは、ローストにおいて密接な関係にあるので、これを理解できるようになるのにもボクは25年ほどの時間がかかっている。

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