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素質とは、目で見えないものを「想像するチカラ」や「諦めない」という気持ち。
公開日:2021年2月17日更新日:2021月09月03日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。
ここ静岡県の浜松の気候だと、毎年年末のクリスマスの前後くらいに急にコーヒー焙煎の設定が変わる。
急に酸味が強く登場するようになってしまうのです。
そのために、ローストの甘さを登場させるために、焙煎の設定を結構大きく変えます。
ですが、これがその設定のままだと、季節は移ろうのでコーヒー豆に与えられる熱量が徐々に変わってきてしまうので、カッピングしながらゆっくりと設定を変化させていかなければなりません。
ここ、1週間くらいで「違和感」を感じるようになってきていたので、普段はいじらない設定をほんの少しだけいじりました。
すると、それが正解で、その違和感が無くなりました。
結局のところ、味づくりとは「感覚」を用いて判断するしか手法は無いわけです。
カッピングをして、その液体の中の「違和感」や「バランス」を「感覚」によって判断し、そして焙煎の設定を変える。
すると、味づくりの原点は「感覚」によって感じとっていることになります。
当たり前のことなのですが、意外とここをキチンと考えれている「味づくりする人」は少ないのです。
ボクも「感覚」でそれをキャッチすることが出来なかったので、その感覚を磨いてキャッチできるようになるために20年以上かけて「感覚を育成」することをしてきたというわけです。
これからは、若手に「それ」を伝えていくために、講座を充実させていく考えでおりますが、どれだけの人がそれに気づけるか?がまた問題です。
素質とは、目で見えないものを「想像するチカラ」や「諦めない」という精神力なのだと思っています。
そういう人たちには、ボクが培ったものを伝えていきたいと考えています。