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公開日:2024年3月8日更新日:2024月03月08日
カテゴリ:感覚のはなし
ジャン・フィリップ・ダルシーさんのチョコレートを今年は食べることができた。
5年ぶりになる。
ボクの5年前の感覚は、それほどでもなかったため、5年前のダルシーさんのチョコレートの記憶も曖昧である。
しかし、感覚の良いボクの妻は、5年前と今回とを比べて見ていて、その違いを明確にコメントをする。
妻曰く、感情への届き方が違うらしい。
もちろん具体的にボクには説明をしていたが、それは差し控えさせてもらうこととする。
感覚が向上すると、曖昧さが無くなり、そのものの成り立ちの部分までを感じられるようになる。
だから詳細に記憶することが出来るようになる。
ボク自身も5年前と比較すると感覚が成長していきていることに気づいているので、今回のこの印象を記憶に留めておきたいと思っている。
そうすれば、来年ももし購入することができれば、今回の印象と次回の印象を脳内で照らし合わせることが出来るからである。
風味を詳細に見れるようになってくると、超一流の人たちが創りだすものは、そのバランスを整えるために加える素材選びを凄い目線で選んでいることに気づかされる。
中途半端な素材選びは、出来上がる風味も中途半端なのものになってしまうからだ。
素材選びとは、何に対して影響を与えるためにそれを使うのだという意志でもある。
風味から、残り香から、とても良い刺激を受け取ることができるのだ。
ボクもそういう作り手になって行きたいと願っている。