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キレイな味を、より満足させるためのバランスの考察。
公開日：2024年2月3日更新日：2024月02月04日
カテゴリ：お店のこと。
良質である素材（臭みが無く、爽やかで、透明感があり、フレッシュな酸質を持っている素材）を感覚で選べるようになると、良質な素材の仕入れが可能になる。
がしかし、良質な素材を使うことの難しさがある。
それは、良質な素材はキレイな味であるがゆえに、ボリュームという観点から見た場合に平坦に感じてしまう傾向がある。
誰が食べても（飲んでも）、良質な素材を美味しく感じるためには、綺麗な味わいを保ちつつも、誰もが満足するようなボリューム感を同時に表現をする必要性があるのだと思うようになった。
がしかし、ボリュームとは雑味と似通った特性があるため、無理にボリュームを登場させようとすると、素材とは異なる雑味が登場してしまう可能性がある。
それが、コーヒーの場合では、ローストの雑味であり、ボクはそれをダメージと呼んでいる。
だからこそ、良質な綺麗な味わいにボリュームをつけることは、とても難しいものであるのだ。
なのでB級グルメと言われる、一般流通している素材を使って作る美味しさの場合では、必ず雑味が潜んでいるため、組み合わせる素材の味わいのバランスだけ考えていれば、ボリュームを難しく考えなくても登場してくれるため、B級グルメの美味しさを求める味づくりの場合と、良質な素材を組み合わせた美味しさを求める味づくりの場合では、考え方も、取り組み方も、すべてが違うものになるのだ。
