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コーヒー焙煎の表現のためのロジック。
公開日:2024年1月31日更新日:2024月01月31日
カテゴリ:感覚のはなし, 論理的な考え方
コーヒー焙煎において、思い描くようなローストで表現が出来るようになるためには、まずは技法を学ぶ必要がある。
では、その技法を学び習得さえすれば、思い描く表現が出来るようになるのか?
それは間違いである。
技法を習得することと、表現をすることは、根本的に違うことをこの1~2年で理解することができた。
それくらい、表現をするということには、別の次元の難しさがあるのだ。
歌や楽器に例えるとわかり易いだろう。
歌や楽器で表現をするためには、まず大前提として譜面通りに歌えたり演奏できることである。
それができることが前提で、次にその曲の背景にあるストーリーの考察などから、その曲を演奏するにあたり、独自の表現を加えることで、その曲から伝わる感情の部分を演出することができるようになるのだと思っている。
その感情の部分を伝えることこそが表現なのである。
コーヒー焙煎において技法とは、ローストのフレーバーの強弱(ボリュームのコントロール)を与えることである。
思い描くバランスを取れるようになることが技法を操れるようになることであり、それと表現をすることは異なるということがなんとなく分かってもらえただろうか。
表現とは、感情の部分を伝えるために、味づくりにおいて演出をすることであるのだ。
そのためには、まずは技法を操れるようになることが大前提である。
そして次に、表現をするためには感情のロジックを考えていかなければならないということなのである。