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梅の花の香り。
公開日:2024年1月19日更新日:2024月01月19日
カテゴリ:感覚のはなし
今朝、自宅のドアを開けて外に出ると、昨晩降った雨のためか湿度が上がっていることに気づくのと同時に花の香りが大気に混じっていることに気づいた。
そして、その花の名前を考えるよりも先に口から「梅の花の香りだ」と自分が呟いた。
これはとても不思議な現象で、自分が理解する前に、言葉が先に出ていて、その自分で発した言葉によって「そうだ、梅の花の香りだ」と自分が理解をしたのだ。
感覚とは不思議なことが起こるものなのだ。
そういったことが起こると思うのだが、自分と脳は別のものなのではないのかと思うようになる。
自分の中の一部ではあるが、別のものと考えた方が辻褄が合うことがあるのだ。
そう考えた場合に、自分と脳と体はそれぞれ別物であると考え、どうしたら自分がそれら(脳と体)を思うように動かすことが出来るのか。または、動かせるようになるのかを考えることで、今までの自分では出来なかったことが出来るようになる可能性があるのだと思っているのだ。
ボクが取り組んできた「嗅覚を敏感にしたい」という思いから、感覚を育成させることを真剣に考えてきたことが、そのような考え方を持つことに繋がったように思っている。
それくらい、感覚を成長させることは難しいことなのだと思っている。
が、感覚は緩やかなのだが、成長するものなのだ。
季節の移り変わりで感じる、花の香りが大気に混じる感覚も以前のボクには到底感じ取れなかった感覚であるからだ。
季節感を感覚で感じられるようになったことで、ほんのとても小さなことなのだけれど、幸せを感じている。
そういうことが、生きていく中では大切なことなんじゃないのかなと思っている。
そして、お店のある実家の庭の梅の木を見に行ったら、やっぱり一輪だけだが梅の花が咲いていて、蕾も幾つか準備をしていた。
感覚とは、こういうことである。