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酸味の解釈。
公開日:2023年12月21日更新日:2023月12月21日
カテゴリ:感覚のはなし
スペシャルティコーヒーに携わることになってから、酸味の解釈が進んできている。
主に酸味と聞くとフルーツの酸を思い浮かべる人が多いことだろう。
しかしながら、酸はいろんな食べ物で感じられている。
今まで気にも留めていなかったので理解できなかっただけで、なぜ幼少期からお菓子や紅茶などあまり好んで食べたり飲んだりしていなかったのかは、残り香としての口の中の「残り方」が嫌だったからである。
ずうっとそれは残っていて、その「残り方」が”酸味”であることを認識するようになると、いろんなものに酸味があることが理解できるようになったのだ。
これは化学的な根拠はないので、はじめにそれを述べておく。
憶測の部類の解釈なのだが、植物に酸が含まれているのではないか?そう考えてみることにしている。
乳製品はエサに植物を与えられているので、そのエサから登場している酸なのだと考えることができるし、紅茶も植物、コーヒーも植物、フルーツも植物である。
そして深く考えたことがなかったのだが、お肉などで酸の残り方を感じたことがないように覚えているので、お肉を食べるときに検証してみようとも思っている。
そして、これは感覚的なことなことなのだけれど、乳製品では香りの「光の彩色」が見えないが、フルーツでは「光の彩色」が感じられる。
そうなのだ、「光の彩色」が感じられる酸と感じられない酸がある。
コーヒーの場合は、感じられるものである。
それがあるものと、無いものでは、受け取る印象が変わるものである。
あと、残り方の強さである。
お菓子では特に乳製品のバターが強く残るが、コーヒーはそれほど残らない。
コーヒーの酸味が嫌いだと言う人は多いが、バターや乳製品の酸味が嫌いだと言う人は聞いたことがない。
人によって、どこを酸味だと解釈しているのか?
酸味のどこが嫌いで、どこが好きなのか?
食べることが好きな人だったのなら、自分の感じている感覚を分析してみると、いろんなことが見えてくるものである。