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コーヒーミルで粉砕した「微粉」についてのお話。
公開日:2021年1月27日更新日:2021月09月03日
カテゴリ:抽出のはなし。
コーヒーの抽出において、抽出工程で味が左右するポイントは以下の6つと言われております。
1・どのようなコーヒー豆を使用するか。
2・どのようなお水を使うか。
3・お湯の温度。
4・粉の挽き具合(コーヒーミルの性能=コーヒーミル選び
5・お湯と粉の接触時間。(抽出時間のコントロール)
6・お湯と粉との比率。
今回は、「4」の粉の挽き具合で登場してくる「微粉」について詳しくご説明をしたいと思います。
コーヒーミルにて粉にする場合に「微粉」が味を落とすと言われております。
そこが「ミルの質」と言っても良いのですが、昨日テレビを見ていましたら、「美味しいコーヒーを淹れるポイント」みたいな感じで、ミルで粉砕したコーヒーの粉を「茶漉しなどで、微粉を取り除いて」からコーヒーを抽出すると美味しくなる。という内容を紹介しておりました。
これは、ある意味正解なのですが、ある意味では不正解です。
どういうことなのかをご説明します。
一般流通しているコーヒー(コモディティ・コーヒー)の場合でしたら、ローストにより熱量を多めに入れることでローストの甘いフレーバーで美味しくなるため、より「微粉」が雑味となるので取り除いた方がよりクリアーな印象のコーヒー感となります。
ですが、焙煎にて適正な熱量を施した「スペシャルティコーヒー」の場合は異なります。
それは「微粉」を取り除いてしまうことで、味わいが「平坦」になってしまうからです。
ここで考えられることは「微粉」にも「質」があるということです。
適正なローストにもたらされたコーヒーの場合には、その微粉の雑味だと思われるものが「味わいの厚み」となり得るからなのです。
ですので、スペシャルティコーヒーの場合は、微粉まで全部入れて抽出をしてもらいたいのですが、肝心なのは「ミルの質」なのです。
「微粉」までもクリーンな味わいとなる「ミルを選ぶこと」が肝心なのです。
これは、良質なミルで比べていただければ、「微粉」も味わいの厚みとなっていることに気がついてもらえるのだと思います。
そのためには、「適正なローストを施した」「スペシャルティコーヒー豆」が必要となります。
美味しさには、一貫した考え方が必要になるのです。
雑味が登場する一般流通しているコモディティコーヒーを使う場合の焙煎、抽出という考え方と、雑味が登場しないスペシャルティコーヒーを使う場合の焙煎、抽出とでは、その考え方は真逆と言ってもいいくらいに異なります。
ですので、どのようなコーヒー豆を購入するのかで、抽出の考え方は異なりますので、ご参考まで。
当店のスペシャルティコーヒーの場合は、もちろん微粉まで入れて抽出をしてもらいたいのです。
できるのなら「透明感の登場するミル」と「透明感の登場するお水」を使用することで、うっとりとする美味しさになりますので、それを知識として覚えておいてください。
詳しくそれらを聞きたい場合は、ご来店くださり、テイクアウトコーヒーなどを召し上がりながら説明をお聞きくださればと思います。