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甘さの性質にクオリティを加える。
公開日:2023年9月28日更新日:2023月09月28日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。
先に甘さが来るものと、後から甘さが来る甘さがある。
これらは、糖質の性質によるものであると思っている。
先日ブログでもちょこっと登場した、果糖ぶどう糖液糖は、食品添加物には指定されておらず、また天然由来の植物が原材料なため、人工甘味料にも当てはまらないみたい。
果糖ぶどう糖液糖は、果糖含有率が50%以上90%未満のものとされており、砂糖よりも安価なため、菓子パンや調味料など身近な食品に広く使用されており、また「低温で甘味が強くなるという性質がある」ため、ジュースや炭酸飲料、ガムシロップなどにも含まれています。
ではなぜ、果糖ぶどう糖液糖や、ぶどう糖果糖液糖などを使いたいのか?である。
もちろん安価になるためにコスト削減の目線はあると考えられるが、一番大きな目線は、甘さ目線の味づくりであると考えられます。
口に含んだ瞬間に甘さをダイレクトに感じられた方が、脳が美味しさを満足するためであると考えられるからです。
特に冷えた状態では、甘さを感じられるセンサーは鈍くなるので、冷えた状態で口に含んだ瞬間に甘さをダイレクトに感じられるためには、そういった特性のある甘さを使いたいのだと分析することができます。
どういったバランスの甘さを登場させたいのかで、使われる糖質の性質を選ぶ必要があると言うことです。
コーヒーの味づくりの場合では、ロースト(焙煎)で甘さの特性を作り上げなくてはなりませんので、焙煎の設定のどこの設定をどう変更すれば、甘さがどのように登場するのかを理解していく必要があります。
そして、さらに難しいことは、今までの説明では「質(クオリティ)」が含まれていないただ単に、甘さの性格の話でした。
甘さの性質のバランスに、クオリティの目線を加えることは、とても難しさがあります。
表現的にも、技術的にも難しいので、それを成し遂げることが困難なのですが、諦めさえしなければ、目指すものに近づけていけるはずだとボクは考えているので、諦めずに良質な甘さも含めた味づくりを取り組んでいきたいと思っています。