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自覚をすることが起点。

公開日:2023年8月10日更新日:2023月08月10日
カテゴリ:感覚のはなし, 論理的な考え方

自覚をすることが起点。

二十数年前のことになるのですが、ボク自身で自分の嗅覚が「鈍い」と自覚するようになってから、「どうしたら嗅覚が敏感になっていくのか?」をずうっと考えて生きてきた。

嗅覚が敏感である必要性は、まず香りの情報をキャッチできる感覚がとても重要なのだと考えたことから。
香りの繊細な情報がキャッチできていなかったその当時のボクは、コーヒーのダメージすらキャッチできていなかったので、仕入れでそのダメージが入ったものを間違えて購入してしまう危うさがあったからだ。
次に、香りの風味も含めた繊細な味づくりができないというジレンマから。
自分の好みではなく、良質な美味しさを目指すためには、繊細な香りの情報を感覚でキャッチできることが重要なのだとその当時の自分は気づいたから、どうしたら嗅覚が今よりも敏感になり、今以上に繊細な香りの情報をキャッチできるようになるのかを真剣に考えたのだ。

あれからもう20年以上経つけれど、感覚を向上させるロジックの起点は「自覚すること」なのだと思っている。
今のボクだから分かるが、香りの情報を感じ見えている人はとても少なくて、それを分析できる人はもっと少ない。
だから口の中で感じる情報が全てだと思っている人たちがとても多いので、香りの情報が感じられないのだと思ってもいる。
本来、風味(フレーバー)は口の中だけの情報だけではなく、香りの情報も含めた美味しさである。
なので、口の中の情報+香りの情報のと言う美味しさがあるものなのだ。
しかし、ほとんどの人たちは口の中の情報しか見ていないので、良質さという素晴らしさに口の中の感覚でしか楽しめていないのだと思っている。
嗅覚を使い、香りの情報の繊細な部分まで感じられるようになることで、良質な美味しさを今以上に感じ、そして楽しめるようになる。
ボクは以前は感じられなかったけれど、今ならその良質な美味しさを感じることができるようになったのだ。
だから言いたい。
良質さと言う美味しさは、とても素晴らしい美味しさであるのだと。
これは、感覚が成長して感じられるようにならなければ、感じられない美味しさでもあるのだ。

 

そして、自分で自分のことに気づくことは、実はなかなか難しいことなのだと思ってもいる。
だから、自分以外の人と比べることではじめて見えてくるものがあるのだ。
そして、まずは香りの情報を感じている人を見つけることができれば、その人を観察することが大事なのだと思っている。
何を見ているのか?何を感じているのか?を探るのだ。
すると、その次にしていかなければならないこと、すなわち目標が定まってくるのだ。
その繰り返しの取り組みでボクは今の感覚が育ったのだ。

なので、まずは自覚をして何が足りていないのか?
そこを分析をすることである。
そして、次にとりあえず思いついたことはすべて取り組むのだ。
ただし、思いついたことをすべて取り組んでも、実際に感覚が成長するためには、一段一段確実に歩んでいかなければならないので、その取り組みの成果が上がらないものも多いのだが、その取り組みはやがて活きてくるから無駄にはならない。

ここまで書いて気づいたのだが、成長するためのロジックでは、
1・気づく。
2・分析をする。
この2点が重要であるのだと感じている。

だとしたならば、気づくためには何をする必要があるのか?
そして、分析ができる脳にするためには何をしていく必要があるのか?
そこが学びの基礎であることは間違いないのだとボクは思う。

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