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「モノづくり」の人間は、質を学んだ方がいい。
公開日:2021年8月5日更新日:2021月08月05日
カテゴリ:感覚のはなし
焙煎による2つの設定を交互に動かした場合に、設定Aの茶色い甘さとボリューム感と設定Bの茶色い甘さとボリューム感との登場の仕方は、登場する広がりの場所や質感や良質さの部分で変化をしている。
どちらが質が良いのかで、そこは判断ができれば良質なコーヒーを味づくりすることが出来るようになる。
だから、モノづくりの人間は「良質さ」とは何なのか?を知っていた方がいい。
だからこそ、ボクは自分のお店を持ってから、ずうっと良質さと向き合うことを決めたのです。
良質さと向き合うことを覚悟すると、いかに自分は「好み」でモノを見ているのかを思い知らされる。
良質さを知った上での好みと、良質さを学ばないでいての「好み」は異なる。
そこに本質があるのだと思っている。
だからこそ、モノづくりの人間は、「質」とは何なのか?を学んだ方がいいのだとボクは思っている。
もともと感覚(嗅覚)が鈍いボクでしたが、「質」とはそこではないのかもしれないと思うようになっている。
要は、感覚(嗅覚)が鈍くても、良質さの共通点が見分けられれば、理解できるものなんだと思えるようになってきた。
ですが、やっぱり繊細な部分まで感じ取れる方がより見分けられるので、繊細な部分まで感じられる感覚は持っていた方がよいことは言うまでもありませんが、必ずしもそれが全てではないことも確かなのだと伝えておきたい。
だいたいが、感覚を良くしたいとか思う人間は、自分は感覚が鈍いのだと気がついてしまった人間です。
経験上、ある程度までは感覚は敏感にはなりますが、そこが全てではなくて、今の自分の持つ感覚で、見分けられるようになりさえすれば良いのだと言うことなのです。
そのためには、知識も知らなくてはいけなくて、そして感覚の育成も同時に必要となるのです。
多くの人たちは、どちらかに偏っていますので、両方が重要なのです。