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官能評価には2つある。
公開日:2023年7月15日更新日:2023月07月15日
カテゴリ:感覚のはなし, 講座。
良質な部分がとっても美味しいと感じられる人と、そうでもない人がいる。
実は、良質な部分がとっても美味しいと感じられる人は、それほど多くは存在してはいない。
生まれつき嗅覚が敏感で香りの情報を勝手に分析ができている人か、テイスティングを学んで香りの情報を分析できている人のどちらかのタイプの人たちは、食の良質な部分が美味しいことを感覚で感じることができている。
これは、今までの経験でそう述べている。
人が感覚によって評価する官能評価にも実は2通りの官能評価が挙げられることは知っているだろうか?
1つは、嗜好型評価と言って、いわゆる一般消費者の評価がこれに当たり、まさしくその人の「好み」の評価にあたる。
もう一つは、分析型と言われ、ボクたちプロがテイスティングを学ぶことで理解ができるようになる官能評価にあたる。
なので、一般大衆が「好み」となるようなものを販売できれば、多くの人たちに支持をされることになるので、嗜好型の評価と分析型の評価の2つの評価が高評価になるものが市場では支持されるものなのだと思っているが、実際は両者に支持されるものを作ることはとても難しさがあるのだと考えている。
そして分析型の評価は、きちんと学んでいかない限り嗜好性という好みが介入してくるものなので、プロでもレベルによってその評価はまちまちであるのだと思っている。だから学び続けることで、きちんとした評価が徐々にできるようになってくるものであると考えている。
官能評価で分析ができるようになるためのロジックは、
1・感じられること。
2・良質さの評価基準を感覚として理解していること。
の2点が重要なのだと考えている。
まず重要なのは、感じられること。
そこで使う感覚は、嗅覚・味覚・触覚の3つである。
口の中の感覚は、「味覚と触覚」で探り、香りの情報は鼻腔の奥にある嗅上皮でキャッチされる。
この3つの感覚でまずはアロマとフレーバーから情報を分析ができるようになることが求められる。
ほとんどの人間(99%以上)は、この3つの感覚をしっかりと使って感じられていないので、まずは「感じられるようになること」が第一関門となる。
なぜ難しいのかと言えば、人は今感じられている世界観が全てであるからだと言える。
いま感じられていない情報の存在に気づけるかどうかと言う問題が絡んでいるからだ。
それには想像力を使い、そして自分と向き合えない限りその存在に気づくことすらできないからだ。
これは、ボク自身の経験からそう考えている。
多くの人たちは、今感じている感覚の世界観がすべてであり、自分の好みが全てであるのだ。
するとどのような現象が起こるかと言うと、良質なモノと出会ってもそれに気づけないのだ。
学ばない限り、偏った感覚を使い、偏った「好み」の評価しかできない。
ゆえに、良質なモノと出会っても、その美味しさに気づけない。
これも、ボク自身の経験から話をしている。
以前のボクは、多くの人たちと同じように自分の好みが全てだったので、良質なモノを選ぶことが出来なかったという過去の経験から話をしている。
そして、それは良質な仕入が出来ないことを意味していて、良質なローストも出来ないことも意味していることに気づいたのだ。
だから、まずは「感じられること」がとても重要であることは間違いないのだ。
そして、「感じられる」ようになってきたら、その次のステップは、良質な状態を理解することなのだ。
なので、当店が毎月1回開催している「フレーバーの景色を見るための講座」は、感じられるようになるための講座なのです。
そのためには、意識を変えることがまず第一歩。
その意識が変えられない限り、その先にある良質さを見ることは出来ないのです。
それくらい、良質さを感じることは難しさがあるのだと認識をしている。
7月の講座の開催は、7/17(月)の14:30~16:30(昼の部)と18:00~20:00(夜の部)の同日2講座開催をしています。
受講される場合は、受付はオーガニックな食材を取り扱う「ビオあつみエピスリー浜松店」にて受付しておりますので、直接ビオあつみエピスリー浜松店さんに問い合わせをお願いしております。
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ビオあつみエピスリー浜松店
TEL.053-456-5550 営業時間 AM9:30〜PM9:00
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