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コーヒーの好みを知る。( 1 )
公開日:2023年6月30日更新日:2023月06月30日
カテゴリ:お店のこと。
世の中の摂理は、「好み」で動いていると考えている。
だとするならば、自分の好みを理解する。
という考え方がとてもスマートなのだと考えることができる。
コーヒーで言うのなら、
1)・素材の好み。
2)・ローストレベルの好み。
3)・抽出の好み。
4)・ローストの味づくりの好み。
なのだと焙煎士のボクは思っている。
そこで、上記で挙げた4つを焙煎士として説明してみようと思う。
1)・素材の好みは、まずは生産地選びから。
焙煎士目線として生産地で意外と重要なのは、標高の高い産地と、標高の低い産地でまずは考える必要性がある。
標高が高いとしっかりとしたフルーツの酸味が育ちやすくなるため、酸味がしっかりとあることでボディが豊に登場するようになるので、標高が高い産地が好みであるか、またその反対に標高が低いと酸味は柔らかくなり傾向としては植物系のフレーバーが登場しやすくなるので、酸味の登場の仕方がどちらが好みなのかを知ることが大切である。
標高の高い産地は、赤道直下の国々であり、その標高は1,800m以上になる産地もある。
標高の低い産地は、ブラジルやカリブ海系、インドネシアなどのアジア系になってくる。高くても1,300mくらいで、1,000mを切る産地もある。
コーヒーを買う場合になぜ産地情報に標高の記載があるのか?それは、標高で酸の登場の仕方が異なるので記載されているのです。
そして、次にコーヒー豆のグレードの好み。
スペシャルティコーヒーのグレードであるのか、コモディティ・グレードでも良いのかである。
オーガニックだとしても、スペシャルティ・グレードとコモディティ・グレードに分けられるので、どういったクオリティのコーヒー豆が好みであるのかも知っておくと、コーヒー豆選びの失敗は少なくなる。
スペシャルティ・グレードは雑味が少なくクリーンで、そしてフルーティになる。
コモディティ・グレードだと雑味やフルーティさが無くなり、植物系のフレーバーが特徴になる。
当然ながらスペシャルティコーヒーは高く、コモディティコーヒーの倍以上の価格になるので、コモディティでも美味しく楽しめる人なら安く買えるのでコモディティコーヒーでも十分であると思う。
ボクは個人的に元々コーヒーが好きなわけでは無いので、コモディティだと美味しくは感じないので、そういう人にはスペシャルティ・グレードが美味しく感じることでしょう。
次に生産処理方式の違いによる好みである。
大まかに2つ、
1・ウォッシュド系(フリーウォッシュド、ウォッシュド、パルプドナチュラル・ハニープロセス)*水洗式とも呼ばれる。
2・ナチュラル(自然乾燥式:非水洗式)
細かな部分まで感じ取れる人なら、ウォッシュド系の(フリーウォッシュド、ウォッシュド)と(パルプドナチュラル、ハニープロセス)に分けることができ、ナチュラを含めて3つがそれぞれ味の特徴が違うので、その違いによる好みを知ること。
ウォッシュド系は味わいがくっきりとシャープに登場しているのに対して、ナチュラルは味わいが柔らかくそして果肉の発酵臭がフレーバーとして登場しやすい傾向にある。
パルプドナチュラルとハニープロセスも果肉の発酵臭を感じられるものもあるので、嗅覚が敏感な方はそれも含めて好みを探してみると良いでしょう。
生産処理方式の違いに、コーヒー豆のグレードが重なっているので、それらを合わせた好みを知ることが大切です。
なので、まずは産地を選び、次にスペシャルティ・グレードかコモディティ・グレードかを選び、そして生産処理方式を選ぶ。
これら、素材の好みを知ることで、ハズレを選ばなくなります。