読み物。
Blog
香りの情報を感じられるようになるための講座。
公開日:2023年6月28日更新日:2023月06月28日
カテゴリ:講座。
”質を見る上で”という前提の言葉を付け加えた上で述べるが、香りの色の情報を感じられる人とそうでない人では、その理解力の差はとてつもなく大きいと思えるようになった。
昨日、定休日を利用した「フレーバーの景色を感じられるようになる講座」を開催してきた。
その講座では、受講者の方たちと一緒に用意したフルーツを召し上がりながら、講師であるボクとうちの奥さんとが、そのフルーツの香りの情報と口の中で感じる情報をコメントしながら、受講者もそれをどこで感じるのかを探っていくという講座内容になっている。
今回は旬である桃(ストーンフルーツ)と黄色いキウイ(ゴールドキウイ:トロピカルフルーツ)の食べ比べをしたのですが、桃を食べたときに一般の人たちの目線だと「甘い桃の香りと芳醇な広がり」があって、口に入れても酸味が甘くて美味しいと皆が評価をしてくれるはずです。
しかし、香りの色の情報を感じられる人ならば、その甘さを感じる香りの色が少し”くすんでいて”フレッシュさに欠けることが理解できるのです。
フルーツは徐々に熟していきピークを迎え、そのピークを迎えた後は落ちていくだけです。
なので、フレッシュな状態が一番良質な状態が詰まっている状態ですが、それを過ぎてしまうと後はどんどん落ちていってしまう。
意外と味覚の情報で良質さを評価していると、そこは感じられない。
と言うことは、そのフレッシュな状態のクオリティの良い状態を五感(特に嗅覚)で感じ取れるようになることが、良質さを理解することになるという論理なのです。
そして、どのような状態が一番フレッシュさを感じられる状態なのかを感じ取れるようになりさえすれば、いろんな食品の良質さが理解できるようになるという考え方なのです。
そのフレッシュさが徐々に落ちていく過程の変化も覚えることで、徐々に落ちていってしまっている品質も理解ができるようになる訳です。
しかし、ほとんどの一般消費者が見ている目線は、「好み」の目線であって、フレッシュさと言う良質さの目線で美味しさを見ている人は”ほぼ”おりませんので、ボクたちの語っている美味しさの場所を感じ取ることができなかったりする訳なのです。
生まれつき感覚の良い人は、感覚的にそのフレッシュさを見てはいるのですが、きちんと論理として見ている訳ではありません。
とりあえず、このスキルを必要とする人たちは、コーヒー関係者や食品の品質を管理する人たち、そして料理人などの良質な食を提供したいと思う人たちに限られますが、感覚として理解できるようになるためには、知識や論理としてきちんとフレーバーの成り立ちを理解しておく必要があるように考えています。
フレーバーのクオリティが理解できるようになるためには、まずはボクが言う「フレーバーの景色」が感じられるようになることがまずは第一歩。
それが感じられるようになる頃には、他の五感も相乗的に感覚が向上していることにも気づくはずです。
嗅覚の成長は、いろんなことを教えてくれますので、食の品質や香りの世界の情報に興味がある方は、ぜひビオあつみエピスリー浜松店で開催している「フレーバーの景色を見るための講座」を受講してみてください。
次回は、7/17(月)に開催予定となっております。