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フレーバーの景色が見れるようになること。
公開日:2021年3月5日更新日:2021月03月24日
カテゴリ:テイスティング, 講座。
コーヒーのフレーバー(口の中で広がる風味)の情報には、酸味とローストによる熱量のボリュームみたいなものがあることが理解できてきています。
あまりローストによる熱量を与え過ぎてしまうと、素材の「酸味の景色」に「ローストの熱量」によって登場するフィルターがかかってしまいます。
そのフィルターは、カーテンのようなものでまだ透けていれば、酸味の景色は見えるのですが、そのカーテンが遮光カーテンだったとしたなら、もう背景にある「酸味の景色」は見ることはできません。
ですので、出来るだけローストが与える熱量は透明感のあるものが好ましいのですが、ここに技術力が「かなり必要」とされます。
そこの透明感は、「焙煎機」と「技術力」の2つで成り立っているので、どちらか片方だけでもダメなわけです。
ようやくですが、ここまではローストのことが理解できてきました。
これらのことを理解するためには、まずは酸味とローストのフレーバーを分けて見れるようにならなくてはなりません。
そして、透明感と明るさの理解が必要となります。
ですので、焙煎技術はカッピングの技術でもあります。
カッピングできちんとしたフレーバーの景色が見れていないことには、きちんとした味づくりもできないということです。
そして、これはそのまま料理の世界でも同じことが言えるのだと考えています。
良質な食材を使って、良質なバランスの取れた料理を作りたいと考えた場合には、フレーバーの景色がきちんと見れていることが必要だと思うのです。
それが理解できていないことには、良質な食材すら理解できないのです。
ということは仕入れができない。
これはボクがスペシャルティコーヒーと向き合って取り組んできた「道」と同じことが、すべての食の世界で必要とされる能力でもあるのだと考えています。
それが、「フレーバーの景色を見る」という当たり前の世界なのですが、それができている人たちはとても少ないのです。
ですので、これからはボクが感じ取れるようになった世界観の「フレーバーの景色が見れるようになるため」の講座というものを開催していきます。
時間はかかりますが、それが見えなかったボクが感じ取れるようになったので、ほとんどの人たちにもそれらを感じ取れるようになることだと思っています。
諦めずに続けていけば。