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フレーバーをコメントができない人の脳。
公開日:2023年5月11日更新日:2023月05月11日
カテゴリ:テイスティング
最終的にすべては脳で感じている。
美味しいも脳、良質さも脳、表現も脳で感じたことをアウトプットしているだけでのことである。
だとするならば、コーヒーを飲んでコメントができない人が、コメントができるようになるためには何をしなければならないのか?はすぐに理解ができることだろう。
そうなのだ、脳に風味の情報を書き込む(インプット)ことこそが、しなくてはならないことだと気がつくことだろう。
脳内に風味の情報を繊細に書き込むことが出来ている人ほど、繊細な風味の情報まで理解ができるため、口の中で漂っている風味の情報と脳内でインプットされている風味の情報が似ていると認識されれば、今感じている風味は「これだ」と繋がることでコメントができるようになる。
なので論理としては、出来るだけ詳細なインプットが出来ていることで、それと「似ている」ものをより詳細に理解できることになる。
ただし風味(フレーバー)の詳細な情報をインプットすることの難しいところは、嗅覚と味覚だけではなく触覚の情報も含めた3つの感覚で風味が成り立っているところ。
3つの感覚の情報がそれぞれ関係性を持ち合いながら繋がっている。
まずはそれぞれを脳で識別できるようになることが第一歩となる。
そしてそれぞれの情報をカテゴライズし、脳内に自分なりにマッピングすることが最終目的とする。
これがテイスティングのロジックであると認識をしている。
だとするならば、コメントをするためのテイスティングにおけるロジックの第一歩はなんであるのか?
その出発点に気づかない限り、コメントすることはもちろん、その先にあるスキルを身につけることは難しい。
確かに風味を丸暗記することでもコメントは出来ることだろう。
しかし、実際に丸暗記している上級者は少ないのだ。
それはなぜか?
そこに気づけることが、香りの世界の扉を開く鍵でもあるのだと思っている。