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良質さを感じるためのロジック。
公開日:2021年6月30日更新日:2021月06月30日
カテゴリ:良質さのお話。, 講座。
フレーバーの良質さを理解するためのロジックを分析してみました。
まずは、アロマとフレーバーを覚えることが基礎になります。
なぜならこれは、テイスティングの基礎でもあるからです。
そして、アロマは香りの情報だけなので、使う感覚は「嗅覚」だけですが、フレーバーは口の中で感じる「風味」ですので、「嗅覚」だけでなく「味覚」と「触覚」の3つの感覚を使って情報を感じ取っています。
ですので、その3つの感覚でフレーバーを捉える訓練をしていかなければなりません。ほとんどの人たちは偏って感じているためです。
フレーバーの基礎である、フレーバーをインプットする際もその3つの感覚を使い、それぞれの風味をインプットしていきます。
それができるようになることが、「フレーバーの景色が見えるようになる」と当店では呼んでいます。
まずは、フレーバーの景色が見えるようになる。
そうしたなら、「良質さとはなんなのか?」という問いに向けて次は取り組まなければ、良質さを理解することは難しいのです。
そうした場合に、同じ食材(わかりやすくバナナとします)だとしたなら、バナナの良質さとはなんなのか?ということになります。
すると、一般流通しているバナナの特徴を理解する必要があります。
それが普通(一般的な)という情報だからです。その普通(一般的)を理解することで、その普通という感覚から外れたものが、良いものか、あるいは劣るものだと言えます。
そのために、フレーバーの景色が見えていて、そして一般的を理解している人ならば、良質さを理解できることになります。
しかし、そうすると世の中すべてのモノを食べて記憶してをしていかなくてはならなくなってしまいます。
でも、脳はとての高性能ですので、共通点を見つけれるようになると、共通点から学ぶことで、良質さを理解できるようになってきます。
ということで、ボクたちがしているトレーニングにおけるロジックは、まずはフレーバーの景色が見えるようになることで、そしてアロマとフレーバーの一般的だという特徴の理解を深めること、そして共通点が見えてくることで、一般的な共通点から外れたものの中に良質さがあるので、その学びから良質さの共通点を理解していくこととなります。
そして、その良質さを学ぶ上でとても大切なことは、同じ景色が見れている人の中で、良質さをキチンと理解している人から、「良質さの共通点を学ぶこと」がとても大切なことなのです。
きちんと良質さを理解している人は、その良質さの共通点の部分をキチンと理解をしていますので、ピンポイントで「ここが良い」と判断ができる人です。
これをきちんと理解できている人たちはとても少ないので、ボクも定期的にそれをキチンと理解している人に学ばせていただいております。
その学びが「擦り合わせ」という学びなのです。
これらが、ボクが取り組んできた、良質さを理解するための学び方で、そのままこれをテイスティングの基礎講座で伝えています。
そして、スペシャルティコーヒーの場合は、点数を付けて(当店の場合はCOE評価を採用)良質さを測っていますので、その評価項目ごとにクオリティを理解していくことで、その共通点から全ての食材に当てはめて、クオリティを見ることが出来るのだと考えています。
そこがスペシャルティコーヒーを学ぶことのメリットでもあるのだと考えています。
好みの世界観とは異なる、クオリティという品質目線の世界観があることを覚えておいてほしいと思っています。