香茶屋
MENU

読み物。

Blog

感じられるようになると。

公開日:2023年2月22日更新日:2023月02月22日
カテゴリ:お店のこと。, 感覚のはなし

感じられるようになると。

今週の定休日は、ビオあつみさんで開催させていただいている「フレーバーの景色を見るための講座」に行ってきました。

ボクは元々、嗅覚が鈍い人だったのですが「良いモノを作りたい」と強く思い、それならば嗅覚を磨いて「感覚の感度を上げよう」と取り組むことを20年以上前に決意し、そして可能性があると思うことに対してはいろんなことに取り組んできた結果、徐々に感覚の感度が向上することが出来るようになり、2018年に開催されたコーヒー焙煎の競技会「JCRC 2018」で予選を通過し、そして日本3位になることができました。
それからも感覚の感度を向上させるトレーニングを続けることで、さらにフレーバーの微細な情報をキャッチできるようになってきています。

講座では、日々の取り組みのための「意識の向け方」を伝えておりますが、これがなかなか難しくて、人それぞれで「好み」があるので、その好みが「意識」の邪魔をします。
ですが、そこを乗り越えて「意識」ができるようになると、日々の積み重ねで徐々に感覚が向上していくというものなのです。

講座の後半は、実際にコーヒーのカッピング(テイスティング)をするのですが、同じコーヒーを同時にカッピングしながら、ボクがコメントを言うのですが、自分で言うのもなんですが「細かな箇所まで、感じられるようになったモノだなぁ」と自分自身で感慨に思ってしまいました。

言い換えると、細かなところまで感じられるようになったからこそ、細かなところまで抽出を含めた味づくりが出来るようになってきたと言えます。

これが、以前のボクの感覚がまるで成長していなかったとしたなら、ダメージすら見えていなかったので、劣る味が登場している仕入れも平気だし、ダメージのあるローストも平気、そしてダメージのある抽出した液体も平気で提供していたことでしょう。

ほとんどの一般消費者は、自分の「好み」という美味しさを追求している人がほとんどですので、その美味しさにダメージがあろうが、バランスが崩れていようが、それが「好み」であったとしたならそれでOKなのです。
しかし良質さとは、劣るところが無く、そして非凡さがあるがゆえに高額な商品となります。
そこの美味しさを理解するためには、感覚が良い方が微細な箇所まで感じることができるので、よりその良質さを「うっとり」と感覚で感んじることができるようになるものです。

消費する側も、感覚を学ぶことで良質さとは「感情を動かす」ものであることが理解ができてきます。
自分の感覚を磨いてあげることは、今以上に幸せを感じるための取り組みでもあるのだとボクは思って講座を開催しているのです。

学ぶ。

Online Seminar

香茶屋では、店主である私が歩んできた道を分析し、感覚が成長していく歩み方を伝えてゆくことで、正しいロジックのもとで各講座の「学ぶ。」が運営されています。

オンラインセミナーの詳細へ

読み物。

Blog

© kaori-chaya