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焙煎は感覚での理解があってこそ。
公開日:2021年6月19日更新日:2021月06月19日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。
先日も話しましたように、いま小型焙煎機「DISCOVERY」で焙煎の設定を整えていたりします。
そして、その「DISCOVERY」とお店の焙煎機でローストしたコーヒーを飲み比べをしてみると分かるのですが、お店の焙煎機はインバーターを付けてありますので、排煙のコントロールが意のままに出来るのですが、DISCOVERYの場合はダンパ装置だけで排煙をコントロールしなくてはなりませんので、勝手が違います。
その違いが、味わいとなって登場しますので、その違いを理解した上で、どういう設定でどのようなコーヒーに仕上げるのかをコントロールしなくてはなりません。
その異なる2つの焙煎機でローストすることで、それぞれの装置の使い方の理解が深まるのだとも考えてもいます。
ローストが難しいのは、ひとつの設定(一次元の設定の動かし方)で登場する味づくりとしての味わいの変化は、3次元的(経過時間を含むと4次元的)に変化をしているので、その設定の動かし方と味づくりの変化とを理解しなくてはならないところが難しいのです。
味づくりとしての変化は、「フレーバー」と「液体の質感」と「酸味」という具合に、それぞれの異なる味わいが、ひとつの設定で変化をしているので、そのそれぞれの味わいの変化形態を理解していくことに難しさがあります。
ですので、コーヒーのローストをコントロールすることは至難の業なのですが、その「フレーバー」と「液体の質感」と「酸味」をそれぞれ感覚によって捉えることができる感覚があれば、その変化を捉え、焙煎者がイメージする方向へと設定を導いていくだけのことなので、本質としてはなんら難しいことはないのですが、それが分かっていないと設定をどっちに動かしたらよいのかも分からなくなってしまうため難しく感じてしまうのです。
そしてボクは今でも難しさを感じています。
こんなときに、今までのすべての設定の変化を記憶できる脳を持っていたのなら….と思ってしまうのです。