読み物。
Blog
カモフラージュ。
公開日:2023年2月2日更新日:2023月02月02日
カテゴリ:感覚のはなし
カモフラージュとは、検索をすると「周囲の風景に溶け込み、敵の視線を欺き、対象を発見されないようにするための方法」と解説されていた。
なんでこんなことを書いているのか?
美味しさとは、そういうことなのだと思ったから。
嫌な部分は美味しくはないので、嫌な部分はカモフラージュをする。
そこに技術力というスキルが必要となり、その嫌な部分を断定し、必要なスキルを使いカモフラージュをする。
嫌な部分を断定するスキルが「テイスティング」であり、カモフラージュするためのスキルを必要とする職業が焙煎士でありバリスタである。
なので、焙煎士もバリスタもテイスティングのスキルは必要不可欠なのだということが理解できるだろう。
焙煎士の仕事は、生豆の仕入れで極力嫌な部分が登場しない豆を見極めて選び、ローストでは仕入れで選んだ生豆の劣る部分をカモフラージュし、ローストのフレーバーをカモフラージュする。
バリスタの仕事は、ローストされたコーヒー豆を抽出することですが、ローストされたコーヒーに劣る部分が登場していたら、その劣る部分をカモフラージュする。
グラインダーでカモフラージュするのか、お水でカモフラージュするのか、抽出の部分でカモフラージュをするのか、いろんな手段がある。
コーヒーが液体として飲める状態になるまでに、いろんなカモフラージュの仕方があり、それがそれぞれのショップの味となっている。
そして、良質なものほどカモフラージュする必要が無いので、小細工は必要なくなる。
だとするならば、スペシャルティコーヒー専門店としては良質なものを登場させるための「ありのまま」を登場させるためのスキルを理解する必要性がある。
それは、カモフラージュの反対に位置するスキルになるはずである。
カモフラージュするためのスキルが必要ならば、良質なものを表現するための「ありのまま」を登場させるためのスキルも当然存在するはずだからだ。
そのためには、その出発点である仕入れはとても重要な選択となることに気づけるはず。
そのためのスキルは、テイスティングだと述べた。
良質さを見極めるための、仕入れのためのテイスティングがとても重要なことが理解できるはずである。
なので、良質なものを手掛けたいと思っている場合には、「良いものとは何なのか?」を感覚できちんと理解することが一番に大事なことなのだ。