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焙煎したコーヒーの甘さは?
公開日:2021年6月11日更新日:2021月06月11日
カテゴリ:感覚のはなし
先日出向いた講習会で、甘さのことについての説明があった。
コーヒー生豆には成分として「ショ糖(=砂糖)」が少量含まれているのですが、焙煎をすることでその「ショ糖」は成分としてほぼ登場しなくなってしまうそうです。
なので、コーヒーは浸出液100g中、4kcalしかカロリーがないのです。
では、ブラックコーヒーを飲んだ時の、あの甘さの正体はなんなのか?
そんな疑問が浮かび、とある受講者の方がそんな質問をされました。
すると、成分としてはショ糖は登場していないので、コーヒーで感じる甘さは「質感(液体の滑らかさなど)」と、ローストで登場するキャラメルやチョコレートなどの「甘い香り」が影響しているのではないだろうか?と考えています。と説明がありました。
人間は、実際にはショ糖としての甘さが無くても、液体の質感と香りで、甘さを感じているということになります。
だとするなら、味覚の感覚をメインで使って感じている人は、質感や香りの情報よりも、味覚を優先してしまう傾向にあるということになるので、甘さを感じづらい傾向にあり、そして質感も感じづらい傾向にあるということになります。
今までのことを振り返っていただき、自分は人よりも甘さを感じづらいと思えた人は、味覚寄りの感覚で食を捉えているということになります。
基本偏りは、好みですので、偏らないためには、味覚以外の質感と香りのそれぞれの情報を同じレベルで感じられるようになることだと考えています。
すると、これまでの人生では感じることのなかった感覚で食を楽しむことができるようになるというわけです。