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アルコールの品質。
公開日:2022年11月2日更新日:2022月11月02日
カテゴリ:感覚のはなし
久しぶりにうちの奥さんが「白ワイン」を飲みたくなったと言って、イオンのお酒売り場で真剣に悩んでいた。
今は輸入品は円安で高いので、日本で生産している白ワインの中から、良さげのものを選んでいたのです。
そして、千円くらいの日本産の白ワインを買って帰り、冷やして翌日飲んでみました。
すると、アルコールの嫌な味が無く、ブドウの酸味を美味しくたのしむことが出来た。
リーズナブルなワインでも、満足するワインも一部存在している。
どこを、美味しく感じ、どこを美味しく感じないのか?
満足する美味しさを楽しむためには、感覚で味づくりを分析が出来るようになることが、満足する美味しさを手に入れることの第一歩のようにボクは考えている。
以前は毎日晩酌をしていたボクが、今はアルコールを飲まなくなった(飲めなくなった)背景には、アルコールの味がわかるようになってしまったからなのだと分析をしている。
たぶんですが、コーヒーのテイスティングを日々学んでいるので、その影響によって、アルコールの味の違いに気づいてしまったのだと思っています。
しかし、作り手によっては、そのアルコールの味をポジティブに仕上げることが出来る作り手も存在します。
今回購入したワインのように。
そこがアルコールの「品質(クオリティ)」でもあるのだとも思っています。
そこに気づいてしまった作り手は、どうしてアルコールが嫌な味になってしまうのか?
それを、製造過程のどこの工程でそうなってしまうのかを探り自分が求める美味しさを探求し始めるのだと思うのです。
原材料の違いなのか?
それとも、添加する他の要素なのか?
はたまた、製造工程のある工程のせいなのか?
原因を突き止めない限り、そのアルコールの嫌な味は、技術を持って安定して登場させないようには出来るようにならないからです。
しかし、以前のボクのように、そのアルコールの嫌な味に鈍感な作り手だったとしたなら、その味を改善する努力はするはずがありません。
感覚で劣る味だと感じていないからです。
すべての「食」に品質(クオリティ)が左右しています。
そこの美味しさを楽しめる人たちは、感覚で劣る味を感じ取れる人たちでもあります。
ボクは今もトレーニングをしていますが、その世界観を感じ取れるようになりたかった背景にあったものは、良いコーヒーを作り出したいという思いからでした。
良質という世界観を楽しむためには、まずは「感じ取れる」という感覚を育てることが始まり。
ボクは、それこそが食を学ぶことに繋がっていることなのだと思い、「フレーバーの景色を見るための講座」を開催しています。
食の美味しさは、もっと複合的で複雑な要素が絡まりあっているものなのですが、まずは「フレーバーの景色」を感じ取れないことには始まらないので、そこからスタートして、食の奥深い美味しさを探求する旅に足を踏み入れてみてはどうでしょうか?
感覚で感じ取れるようになり、感じる目線が変わった瞬間から、奥深い美味しさを楽しめる世界が広がります。
食とは、学べば学ぶほどに、果てしない美味しさの世界が広がっています。
そこに気づける人と、気づけない人がいることも事実。
「感覚で感じること」こそが大切なのです。