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学びは、何のためにある?
公開日:2022年10月8日更新日:2022月10月08日
カテゴリ:抽出のはなし。
とある和菓子屋さんで「栗きんとん」を買った。
久しぶりに「感動」を覚える「栗きんとん」で、「栗」の素材の良さが楽しめ、余韻までうっとりとする美味しさだった。
そして、ひと月後くらいにもう一度そのお店で栗きんとんを再び購入した。
あの「感動」を脳が覚えているので、ワクワクしながら口にした。
しかし、あの感動がない。
これは、ちょくちょくあることで、大量生産をする人気店の場合では、素材の仕入れ先がちょくちょく変わるので、素材の品質も変わったりする。
その素材の品質に合わせて、味づくりも整えたりするものですが、素材のポテンシャルは味づくりで超えることは出来ないので、バランスを整えるだけとなってしまう。
ゆえに感動する美味しさというものは、いかに難しいことか。を教えてくれる機会でもあった。
当店も出来るだけ感動を与えたくて、いろんな取り組みをしている。
オリジナル抽出システムもその一貫になる。
コーヒーで感動する美味しさを導き出すためには、仕入れから始まり、その一貫した取り組みの成果が「感動する」という美味しさを生み出す。
すべての取り組みに意味があり、成り立っているので、そのうちのどれかを省いたり、違うもので代用したりした場合には、良質さは失われ、あの栗きんとんのように感動しなくなってしまう。
ちょっとしたことでも、理由がある。
それが分かっている人と、分かっていない人では、最終的なカップの中のコーヒーの良質さは簡単に失われてしまうものなのです。
同じお値段だったとしても、取り組み方次第で、美味しさは変わる。
その最終的な美味しさを間違わないために、「学び」があるのだと思っている。