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酸の性質。

公開日:2022年8月26日更新日:2022月08月27日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。

酸の性質。

テイスティングをかれこれ20年くらいは学んでいるのですが、感覚が向上し、そして見えている景色から、自分の感じているポイントと、教えてもらっているO氏との酸味の見ている感覚とが違うことに気が付く。
なので、電話でそのことについて質問をした。

すると、彼が大事にしていることは、「酸の性質」というものを大事にしていると話す。
酸味のフレーバーではなく、酸の性質をアシディティとして捉えている。
それは、口に含んだ時から、余韻に至るまで登場するが、余韻に登場しないこともある。
なので「どこで」酸の性質を感じ取るのかと言えば、口に含んだ瞬間から、余韻が消えるまでの全体だと言う。
それはまるで、なぞなぞのような返答。

そして、酸味と甘さは対になっているが、評価項目としては離れてはいるので分けて捉えることをしなくてはならない。
だが、酸味と甘さの質は繋がっているとも語る。

何回か、カッピング・シートの記入の仕方などを聞いてはいるのですが、そのシートの一つ一つの「意味」も繋がっていて、今までそれを聞いているのにもかかわらず、その意図をきちんと理解できずにいたことにも気づく。

カッピング・シートは、そのシートに記載をすることで、そのコーヒーの特徴を記憶している。
なので、後日そのシートを改めて読み直すことで、そのコーヒーの全貌を思い出すことができるのだと以前語っていたことにも気づく。

そして、ボクが意図するカッピングは、「良質さとはなんなのか?」を把握するためのもの。
良質さの理解は、そのままローストによる液体の良質さの表現に直結している。

そうした場合に、酸の良質さの理解と、それと繋がる甘さの良質さの理解がカギを握っていることに改めて必然性を感じている。
そのためには、1段階上のレベルの酸の性質の理解は学んでいかなければならないと感覚がそう言っている。

良質さを表現するためには、表現者自身が良質さをきちんと理解していなければならない。

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