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分かるようになるために意識をする。
公開日:2022年8月4日更新日:2022月08月04日
カテゴリ:感覚のはなし
とあるバナナをカッピングを教えてもらっている業者さんから教えてもらった。
そのバナナは「スゴイですよ。」と教えてもらって、それを食べてみると確かに美味しいのですが、今のボクには「それほど”スゴイ”が理解できていない」ことも自分自身で気がついている。
ウチのコーヒーのカッパーも務める奥さんや、感覚の良い常連さん、そしてそのバナナを教えてくれた業者さんのように、ボクよりも嗅覚が敏感な人たちとボクとの感覚を比べると明かにボクよりも「感動をしている」ことは明白なのです。
そこで、その人たちの感覚に近づくために、一般流通している普通のバナナと教えてもらったそのバナナを食べ比べることで、何がスゴイのかをきちんと感覚として認識したいと考えています。
講座でも伝えているのですが、「良質なものだけを食べたり飲んだりしていても”良質さ”は理解できませんよ。」と伝えている。
脳がきちんと理解するためには、普通のものをきちんと理解することで、普通のものには「絶対にあり得ない」という風味の情報が含まれているからこそ「良質さ」なので、その違いを明確に脳で識別することができなくてはいけないのです。
ですので、美味しいや美味しくないだけでは、その違いをきちんと脳が識別ができていないのだと考えているのです。
なので同じものを食べたり飲んだりしても、人によって感情の落差が生じるのだと推測をしています。
その感情の落差が「感覚」だということで、それは脳での識別の問題なのだと考えています。
良質なものには、一般流通しているものには無い風味の素晴らしさが必ず含まれています。
そこに気がつけるかどうか?
それが良質さを楽しめるかどうかに繋がります。
ほとんどの一般消費者は、自分の好みの追求をしていますので、好みの追求では良質さのすべてを楽しめている訳ではありません。
良質さの成り立ちを学ぶことで、徐々に好みの追求が、良質さが好みになってくるために、良質なものが好きになってくるのだと分析をしています。
一般流通しているものにはあり得ないという、良質な美味しさを楽しめるものこそが、素晴らしいものなのだと思っています。
スペシャルティコーヒーとは、そういう良質なコーヒーを示すコーヒーのことなのです。
そして、良質さの中には、ローストの質の良さも含まれるということ。
実は良質さとは、人の手が加わるポイントで干渉される要素でもあります。
そこに気づけるようになると、良質なものを良質な状態で召し上がることができるようになってきます。
それもすべて、感覚によって良質さを識別できるようになることで感じられる美味しさなのだということです。