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酸味から登場しているフレーバーと甘さで登場するフレーバー。
公開日:2022年7月30日更新日:2022月07月30日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。
つい先日まで、ローストの設定がズレてきてしまっていて、今まで登場していたフレーバーが登場しづらくなってしまってきていた。
しかし、ローストしたコーヒーをカッピングをしていると、ある考えが浮かんだ。
それが、「酸味から登場しているフレーバーを甘さで遮ってはいけないんではないのか?」
という考え方。
もしかしたら、設定がズレてきてしまっていて、酸味から登場してきているフレーバーをローストの甘さのフレーバーが遮ってしまっているのではないのか?
そんな考え方が浮かんだ。
物は試しで、ローストの設定を「そうなるように」変更してみた。
すると、フルーツの酸味のフレーバーやフローラルのフレーバーが登場するようになった。
季節の移り変わりでは、勝手にローストの設定がズレていってしまうので、コーヒー焙煎では今回のようなことが起こる。
それを修正して、目指す味づくりのためには2つのスキルが必要で、フレーバーの成り立ちのロジックを理解していることが求められることが1つ、もう1つは、それを狙って味づくりができるローストの技術力が必要になるということ。
2つのスキルが揃って初めて目指す味づくりが出来るようになるが、その2つのスキルが揃わない限り曖昧さが残る味づくりとなる。
コーヒー焙煎に携わる人間なら毎年何回かは味づくりが整わない経験をすることになる。
その度に、コーヒー焙煎のローストによる味づくりの難しさを嫌という程体感することになる。
そのローストの曖昧さを誤魔化すために抽出技術があるのだが、抽出技術では誤魔化すだけなので、ポテンシャルを引き出すことはできない。
コーヒー豆の持っているポテンシャルを導き出すのは第一にローストなのだということ。
コーヒーの良質さを導き出すというローストは何年経験していても奥が深く、そしてとても難しい。
だから面白くもあるのだけれど、難しさの前に呆然とすることがある。