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「表現」と「品質」は繋がっている。
公開日:2022年7月6日更新日:2022月07月06日
カテゴリ:テイスティング
今週の月曜日の定休日を利用して、ビオあつみさんで開催している「フレーバーの景色を見るための講座」を行なってきました。
ボクが今までの経験上、きちんとテイスティングが出来るようになるためには、まずは「フレーバーの景色」を嗅覚・味覚・触覚の3つの感覚を使って感じ取れるようになることが基礎だと考えているためです。
そして、きちんと「フレーバーの景色」を感じ取れるようになったら、「カテゴリに分類」することがワンランク上のレベルで出来るようになることから、フレーバーの情報が脳で処理される場合に、今までとは異なる次元で処理されるようになるために、理解力が格段に向上することを体験できるようになります。
そのためには、基礎からきちんとフレーバーの持っている情報量を理解し、そして分解できなくてはなりません。
ですので、フレーバーの情報の基礎を学ぶ講座が「フレーバーの景色を見るための講座」という講座となっています。
まぁ、初めて来られる方は、初めて聞くことばかりなので、戸惑われる方が多いのですが、きちんと論理的に説明をしていますので、聞いていくうちに、何をしなくてはいけないのかに気づくはずなのです。
そして、その講座では、皆で「フルーツを食べる」ということをします。
コーヒーを飲んで、コメントできるようになるためには、コーヒーに登場するフレーバーの成り立ちを理解しなくてはなりません。
スペシャルティコーヒーの場合では、フルーツ感が豊に登場しますので、そのためにはしっかりと「フルーツのフレーバーの情報」を理解する必要性があるからです。
ですので、いろんなフルーツを食べて、そのフルーツの持っているフレーバーの情報量を把握することが求められるのです。
そうした場合に、フルーツのフレーバーの情報には、そのフルーツらしい香りが登場しているのですが、そういった「らしさ」とは別に「品質(クオリティ)」も同時に存在しています。
そして、「ちょっと水っぽい」という感覚がとあるフルーツを食べた時に、そこがクオリティ(品質)の部分でもあります。
「水っぽさ」は、「マウスフィール(質感)」の項目で判断するものとなりますが、あまり良い表現ではありません。
甘さがあったとしても「水っぽい」は、評価が落ちるのです。
しかし、人によっては、その「水っぽい」を勘違いして「ジューシー」だと判断する人もいます。
「ジューシー」はポジティブな評価の表現なのですが、「水っぽさ」はネガティブな評価の表現。
その状態を間違って判断し、間違って表現してしまうと、まるっきり反対の意味合いとなってしまいます。
きちんと自分の中の基準として、状態と表現の持つ意味をリンクさせなければなりませんが、きちんと学んでいない多くの人たちは使う表現を勘違いしている人たちがとても多いのです。
テイスティングには、「表現」と「品質の評価」という2つの意味合いが含まれています。
それは、どちらにも=(イコール)で繋がっている。
「表現」と「品質」は、繋がっているからこそ、きちんとした状態を覚え、正しい表現をしなくてはなりません。
そのために、学ぶのです。