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美しさを表現するために。

公開日:2022年5月12日更新日:2022月05月12日
カテゴリ:良質さのお話。

美しさを表現するために。

ボクも焙煎の競技会に出場するようになって、「良質さ」とはどのようなものであるのか?を真剣に考えるようになった。
すると、それは「美しさ」であるのだと思えるようになった。
では、「美しさ」とは、どのようなものであるのか?
そこの理解が、とても大切なのだと。

ボクの「美しさ」の理解の取り組みは、コーヒー以外のものからのアプローチが多い。
「美しさ」と言われる状態や現象は、言葉が同じなら、全て同じ状態や現象なので、世の中の「美しさ」の持つ「意味」を理解すれば良いのだと思って取り組んでいる。

すると、多くの美しさには「光」が関係していることに気づく。
「光」の持っている現象や状態を再現しているものが、美しさの一端であることが推測できる。
だとするならば、コーヒーで「光」を再現すれば良いのだと。
ただし、ボクも20年に渡るテイスティングを学んできたからこそ理解ができるが、脳で香りの色が感覚として見えていないことには、この解釈は難しい。

脳で香りの色が見えているからこそ、その色を「光の色」へと置き換える努力をすれば、ロースト(焙煎)によって良質さを表現できるようになるのだと理解できてきた。

しかし、風味の難しいところは、「光の色」だけではなく、他の感覚の要素も絡んでいるところ。
風味は、嗅覚だけでなく、味覚と触覚の情報も含むので、その3つの感覚で「良質さ」を理解しなくてはならないところが、果てしなく難しい。
でも、だからこそ面白いとも言える。

ボクが生きているうちに、究極の美しさに辿り着けるかどうかはわかりませんが、ひとつずつの感覚の良質さを理解していき、それを表現することを求めていけば、まだまだ「美しさを表現することができる」はず。

そのためには「美しさ」の理解は避けては通れない道。
世の中のいろんなものから、そしてそれを探求している人の言葉から、「美しさ」とはどのような状態や現象を指しているのかを紐解いてそれを理解していきたい。

そして、ボクはそれをコーヒーで表現をする。

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