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点を理解し、線を意識する。
公開日:2022年4月15日更新日:2022月04月15日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。, 論理的な考え方
「点を理解し、線を意識する。」
これは、焙煎での味づくりにおけるロジックの話なのですが、たぶんどんなことにでも応用できるロジックなのだと思っている。
脳での理解を深めるためには、まずは「点」を理解することが基礎。
その点がどちらに動くことで、どういう現象をもたらすか?を、まずは理解することが求められる。
なので、基本の焙煎は、焙煎の設定の「点」を理解していくこと。
設定の「点」は、設定の数だけ存在することになるので、その基礎である「点」を理解していくうちに、焙煎の骨格が見えてくる。
そこら辺が、キチンと理解できるようになるのにも、たぶん10年くらいはかかってしまう。
ボクの場合は、脳がキチンと理解するのに20年以上かかってしまっている。
その「点」が理解できてくると、その次に「線」の捉え方が見えてくる。
「線は点の集まり」とも言われていますが、ボクが見ている「線の世界」は、「点と点を繋いだ景色」という意識。
同じように感じるかもしれないが、目線の違いはとても大きい。
これが感じられるようになった背景には、「点」の理解があってこそ。
ローストで甘さの一つを登場させるための「点」の設定と「線」の設定では、味づくりにおいて大きく違う。
それらが理解できるようになるためにも、ロースト目線のテイスティングができなくてはいけない。
それができるようになる頃には、チョコレートやビールなどの「ロースト」が見えるように勝手になってくる。
すると、キチンとローストの成り立ちを理解して、良質なローストが施されている商品はとても少ないことがわかってきてしまう。
磨けば磨くだけ、学べば学んだ分だけ、人の感覚というものは、とても神秘的なものでもあると感じられるようにもなる。