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季節が移り変わって、ローストのバランスも移り変わる。
公開日：2022年3月30日更新日：2022月03月30日
カテゴリ：焙煎の味づくりのこと。
この１週間で急に暖かくなり、ソメイヨシノも一気に満開を迎えました。
ボクが暮らす田んぼの近くでは、夕方にはカエルの鳴き声も聞こえてくるくらい、草木の芽吹きやいろんな生命の循環を春の訪れとして伝えてくれています。
このような季節の移り変わりは、人々に春の訪れの情緒を伝えてくれるものでもありますが、コーヒーの作り手としましては、ローストの設定が変化することも伝えてくれています。
コーヒーのローストの設定の変化は、気温の変化によるコーヒー豆に与えられる熱量の変化が1つ。
もう一つは、人の気温差における味覚の変化。
2つの変化によって、人々の美味しく感じる感覚が変わるので、作り手として、そこの変化を是正することが求めれれるのです。
ただ、年々その変化のロジックを理解できていくので、効率よく段階的に是正できるようになってきている。
それらのことを考えると、ローストによる味づくりの成り立ちがわかるようになったものだよなぁと、しみじみと思う。
２６年も焙煎を職業としてやってきたけれど、ローストによる味づくりの成り立ちが理解できてきたのが、この１年くらいだという事実。
それくらいに、焙煎は難しい。
たぶん、難しいと思っているから難しいのだと思う。
なので、簡単だと思っている人には簡単なのだろう。
でも、たぶん、前者と後者では感じている情景が異なるのだとも思ってもいる。
それは、どの世界でも同じ。
難しいと思える人と簡単だと思える人。
そこに隔たりがあることも事実。
