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ドライな酸味。

公開日:2022年3月18日更新日:2022月03月19日
カテゴリ:テイスティング

ドライな酸味。

ボクがお世話になっている業者さんに、信頼できるカッパー(カッピングする人)がいて、その人からテイスティングの本質を学ぶ機会を得ている。
本質を学ぶ場合には、その本質を理解している人からしか学べないからだ。
そして、意外と本質をきちんと理解している人は、とても少ない。

そのOさんは、酸味のアシディティの項目での評価で、酸味のドライ感があるとても評価を厳しく採点をする。
そのことについて以前から、なんでOさんは、酸味のドライにそんなに評価が厳しいのだろう?と思っていた。
たとえ明るい酸味があったとしても、それがドライな酸味だとすると、5点や4点を平気でつける。
(COE評価。)
そう。
品質を評価する場合には、明るい酸味だけでは、不十分なのだということ。

そして、その意味が最近ちょっと理解できるようになってきた。
それがわかるようになった背景にあったものは、そのOさんが好んで食べているバナナの選び方にあった。

Oさんは、あるときの会話の中で、完熟したバナナは絶対に買わないと言っていた。
買うのなら、青さが残るバナナなのだと。
まだ固くて、そして青いバナナなのだと。

そこで、ボクは真似た。
学ぶ(まなぶ)は、まねぶ(真似る)が語源だというから。

そして、毎日では無いのですが、比較的バナナを頻繁に食べるようになってから何ヶ月か経った頃に、あることに気づいた。
ドライという表現は、酸味だけではないことを。

そこに気づけるようになったことで、なぜOさんが、あれほどまでにドライが登場するコーヒーの採点の評価を低くするのかを、少し理解できてきた自分がいる。

テイスティングによって、きちんと品質を理解したい場合には、「品質(クオリティ)」とは何であるのか?を考えて取り組み、そして理解しなくてはならない。

テイスティングを、表現力だと捉えている人たちには、残念ながら品質をきちんと見ることは難しいことも、今回のことで理解できた。
香茶屋のテイスティングの学びは、最終的には「品質」という目線を感じ取れるようになるための学びです。

そのための基礎からの学びがとても大切なのだということを、また理解することができた。

学ぶ。

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