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良質さから、得られるもの。

公開日:2022年3月12日更新日:2022月03月12日
カテゴリ:良質さのお話。

良質さから、得られるもの。

ほとんどの人たちは、繊細な質感や素材から登場している繊細な香りが見えていない。
なぜそんなことがわかるのか?
それは、ボクも元々はそっち側の人間だったから。

では、何を見て「美味しい」と感じているのか?
たぶんボリュームなんだと思う。
ボリュームは強さとか、厚みとか。
いわゆる「コク」とか、「風味が強い」とかいうところ。

ボクたちが取り組むトレーニングでは、「強さや弱さ」に囚われないように、強くても弱くてもそこの「質」を感じられるようになるためにトレーニングをする。
どういうものが良質であり、良質であることで高額になるため、そのために良質とはどんなものなのか?を学ぶ。

すると、良質さとは、いろんな要素が組み合わさり成り立っていることが理解できてくる。
コーヒーの場合だと、素材だけが良くても、ローストやその後の抽出でその良質さを落としてしまっては何もならないことに気づく。

すると、一つ一つのことを考えるようになる。
カップの中の液体になるまでの、一挙手一投足のすべてを考えて取り組む必要性があることに気づく。
そして、それらの全てがフレーバーとなっている事実を理解できるようになる。
それが、感覚の感度によるもの。

学んでいない一般の消費者は、当然のことながら、良質さを学んでいないので、すべてが好みで判断をする。
なので、一般の消費とは「好み」の追求であるのだと言える。

食の場合は、マジョリティの好みそうな商品構成が一番消費人口が多いので、市場はそういう味づくりをするようになる。
それは、そうすることで売れる商品となるから。
すると、ボクたちのように学んで良質さを理解してくると、本当に感動するような良質さを表現しているお店や人が「とても少ない」ことを肌で感じるようになる。
それは良質さとは、良質な素材だけで成り立っている訳では無いことを知っているから。

ただし、良質さがわかったからといって、何か得なことがあるのか?
そう考えた場合に、言えることは、
「人の優しさや、人の温かさが今以上にわかるようになる。そして、モノに込められた感情に気づけるようになる。だから今以上に良質さから奥深い感動を与えられることに気づけるようになる。」

日々の生活の中で、すれ違うモノやコトの中で、良質さを見過ごさずにしっかりと受け止めれるようにもなる。
きちんと立ち止まって、その良質さから受け取れる、人の温もりは、その作り手が取り組んだ、込められた想いを受け取ること。

そういったことを体感できるようにもなる。
それが、良質さの素晴らしいところで、良質さからしか得られない感情でもある。

だからボクは、それを感じられるようになりたかったし、そういうモノを作れる人になりたいとも思っている。

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