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和音の美しさ。
公開日:2022年3月11日更新日:2022月03月11日
カテゴリ:感覚のはなし
まん延防止措置が静岡県でも発令されてから、イベントなどのキャンセルもありメンタル的にも積極的に行動していない休日を過ごしている。
年末年始は確定申告なども重なりバタバタとしていたこともあり、しばらく離れてしまった電子ピアノをふと思い出し、そして弾いてみた。
しばらく離れると、覚えたはずの曲がおぼろげながらしか覚えておらず、またよちよち歩きの赤ん坊のように弾くこととなった。
しかし、2音以上の音が重なる音色には、その作曲家が込めた音の美しさが感じられる。
1音が紡ぐメロディラインの情緒とは異なる、和音が奏でる感情の重なりは、1つの和音だけでもその美しさが心に染みる。
たとえたどたどしい演奏しか出来なくても、その和音の1つを譜面と同じように弾けたのなら、それは作曲者の思い描いた感情のさざ波が感じ取れる。
1つの和音を弾くことができたのなら、次は1小節を弾けるようになりたいと思うし、1小節が弾けるようになったのなら、次の小節が弾けるようになりたいと思う。
譜面は、作曲者の想いそのもの。
ただしそこに、演奏者の感情も加えることもできるのが演奏なのだと思う。
新型コロナウイルスが広まったことで知ったピアノ演奏。
忙しくなったとしても、これを忘れないようにしたい。