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制作者の思いのすべてを表現できるもの。
公開日:2022年3月3日更新日:2022月03月03日
カテゴリ:お便り, 焙煎の味づくりのこと。
今週のテレビ番組プロフェッショナル(仕事の流儀)を見た。
「バーチャルシンガー(初音ミク)」だった。
もちろん初音ミクは市販の音楽ソフトなので、それ単体では何も生み出すことはないのですが、それを制作者が使うことで作り手の表現は無限に広がるのだと思った。
そのテレビ番組を見ていて感じたのは、コーヒーの「ローストと同じ」だという印象を覚えた。
焙煎機が同じだとしても、そしてコーヒー生豆が同じだとしても、表現者が異なれば、まったく異なった表現となる。
制作者が表現者だとするならば、それをしたくなる人たちがいる。
自分は、何を表現したいのだろう?
何を伝えたいのだろう?
そういった想いを、商品を通じて載せられることが出来るもの。
そして、100%のその想いを載せられるもの。
ひと昔前では、それを一人で作ることは無理なモノ(コト)が多かった。
ですが、今はパソコン1台とソフトを購入するお金があれば、それを表現することが出来る時代になった。
それは、コーヒーも同じ。
この社会で生きづらさを感じる人でも、自分なりの表現をすることが出来る時代となった。
認められるかどうかは、その完成度にもよる。
ただ、自分一人だけで、そのすべてを自分が望むように表現できることは実は難しい。
大きくすればするほど、大きくなればなるほど、自分一人の表現ではなくなってしまう。
そして、自分が望むような表現をして、その上で食べて生活していくことは難しい。
でも、それができるものが、ボカロPであり、コーヒーでもあるのだと。
この道を選んだ背景には、そういった思いがあることも、ひとつの理由だと思っている。