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マイノリティを認識することで、取り組み方も変わる。
公開日:2022年2月27日更新日:2022月02月27日
カテゴリ:良質さのお話。
先日から使い始めた「言葉」なのですが、マイノリティという言葉。
今までメディアで聞いたことがある言葉でしたが、まさか「自分の求めている美味しさ」がマイノリティだと思ってはいませんでした。
ですが、それを認識するようになれたことで、いろんなことが腑に落ちてきた。
なぜ、当店の求める美味しさを理解してもらえないのか?
それは、それを求めている人たちもマイノリティだから。
良質なスペシャルティコーヒーを取り扱っていても、当店のような考え方のショップはほとんど見当たらない。
それは、本当の意味でその美味しさを理解出来る人たちもマイノリティだから。
多くの人たちが求めている美味しさとは、異なる部分こそが美味しいのだと考えているからです。
それが良質さという美味しさであり、それが香りの情報が教えてくれている美味しさの部分。
でも多くの人たちには、そこは感じ取れていない。
市場では多くの人たちが求めているものを販売することで、売上となりモノが流通していく。
市場の多くの売り手が考えるのは、ニーズに対する商品の構成なのだと言えると思います。
簡単に言えば、「売れるモノを販売する。」という考え方。
ゆえに、本当に良質なものを作り販売しようとは考えずに、市場規模が大きい人たちに向けてアピールし販売する。
なので、良質な素材を使っていたとしても、本質を追求するのではなく、ニーズがある味づくりにする。
それが、今の市場で起こっている現状なのだと思う。
それは、コーヒーに限らずに、ビールやお酒であったり、その他の嗜好品であったり、その他の食品であったりする。
なので、ボクたちのように良質さを求めてそれを学んでいる人たちには、良質さに対する方向性が「ちょっと違う」と感じるようになる。
だけれど、それでなければ売れないので、それも仕方がない。
ただ、当店のように本質を探求するお店があっても良いのだとも考えている。
ただし、儲かりはしない。
それは、ニーズがとてもとても小規模だから。
そして、ボクたちのような良質さを求める人たちは、今までのボクのように自分がマイノリティだということに気づいていない可能性が大きい。
なぜ?皆が美味しいと言っているのに満足しない自分がいるのか?
なぜ?自分が絶賛する美味しさを、皆はそれほどでもない顔をしているのか?
それは自分の感覚がおかしいのかもしれない。
そんなことを思って生きてきた人たちの中には、ボクたちと同じ目線で美味しさを捉えている人たちの可能性がある。
それが、良質な香りが教えてくれている美味しさです。
世の中には、とても少量なのですが、本当に良質なモノが存在しています。
ボク自身も、そういうモノを作り出したいと思い、お店の運営に取り組んでいます。
そのような人たちが、当店のコーヒーと出会ってもらえるように、そのために運営を続けていきたいと考えています。