香茶屋
MENU

読み物。

Blog

繋がりから、学ぶ。

公開日:2022年2月23日更新日:2022月02月25日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。, 論理的な考え方

繋がりから、学ぶ。

昨日、美術館に行ってきた。

ボクの場合は、すべてを「コーヒー焙煎」に結びつけて考えるタイプなので、もっぱら美術館に行くと「美しさの理解」と「ローストの論理」に結びつけて考えている。

絵画における「美しさ」の占める部分には、「光をいかに描くか」ということなんだと解釈が出来るようになってきた。
目で見ている風景は「光」そのもの。
その光の色彩を、絵としてキャンバスに描く場合には、その光の色彩を顔料に置き換えて描かなくてはならない。
実際、キャンバスに描いている色彩は「光」ではない。

だからこそ、目で見ている光の色彩を、顔料という色の色彩へと変換して、いかにして顔料の色彩美に、光を感じさせる色彩が描けるのか?
そこを表現するために技法とかがあり、そこにたどり着くために論理があるのだと思っている。

ただ、ボクの場合は絵描きではありませんので、実際に顔料を使って絵を描くことをしておりませんが、その光の色彩を描く論理は、そのままローストにおけるフレーバーの論理へと繋がっていると考えているので、そこを考察することになる。

そこを特に意識するようになった背景も、ミディアムローストよりも深いローストで、もっと良い表現が出来るのではないのか?
と考えるようになったからなのです。

良質なコーヒーは、ライトローストもしくはシナモンローストくらいでローストするのですが、それにも理由があり、フルーツの酸味を登場させ、ローストのフレーバーでそのフルーツ感を遮らないようにするために、ローストを浅くしています。
コーヒーのフルーツの酸味の色彩は、黄色〜赤紫色。
ローストのフレーバーの色彩は茶色。
これらは香りの色を指している。

しかし、もしもローストのフレーバーが背景のフルーツの酸味を遮らないようにローストできるのであれば、少しローストが深かったとしても、クオリティの高いローストができるようになるんじゃないのか?
そういう仮説を立てたからです。

そして、その仮説をもとに実際にローストをして、そしてカッピングという検証をすることで、その論理が正しいのかを判断していく。

そして、フレーバーという色の積み重ねを描く工程が「ロースト」という工程でもある。
そこには意思が存在しなければ、思い描く表現はできない。
意思には、論理があってこそ再現性が与えられる。
偶然できたものでも、検証をしてそこに論理を見出せれば、再現することができるようになる。
そこを検証するためのカッピングの抽出では、そのすべてを見ることが求められる。
すべては良質さを表現することと、その再現性を得るために考えている。

学ぶ。

Online Seminar

香茶屋では、店主である私が歩んできた道を分析し、感覚が成長していく歩み方を伝えてゆくことで、正しいロジックのもとで各講座の「学ぶ。」が運営されています。

オンラインセミナーの詳細へ

読み物。

Blog

© kaori-chaya