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マウスフィールについて

公開日:2022年2月19日更新日:2022月02月19日
カテゴリ:良質さのお話。, 論理的な考え方

マウスフィールについて

コーヒーの良質な液体の質感の評価をマウスフィールと言う項目で評価をする。
スペシャルティコーヒーを使用した場合で、良質なマウスフィールを得るためには「ペーパーフィルター」で抽出してはならない。
それは、元々がうっとりとするくらいのマウスフィールを持つ液体も、ペーパーで濾過することでマウスフィールの評価がびっくりするくらい落ちてしまうから。
なので良質なコーヒーの評価はフレーバーだけではないことを知らなくてはならない。

お酒の世界でも、日本酒やウイスキーには「無濾過」と言う商品が存在する。
知っている酒好きは「無濾過」を選ぶ。
それは、マウスフィールが濾過したものとは違うから。
すべて良質さの取り組みは一緒なのだと理解できると、他業種から学べることは実はとても大きい。

では、マウスフィールの良質さを表現するためには、どのような取り組みをしなければならないのか?
それが、当店が口を酸っぱくして語っている「オイル(油脂分)」をきちんと抽出をすること。
それを取り組むと、金属やポリエステルなどのメッシュフィルターを使うこととなる。

だが、そうするとある問題が浮上する。
それが「微粉」の問題なのです。

ある程度のメッシュ(網目)が開いているフィルターを使用すると、必ず「微粉」が通過してしまう。
その微粉はマウスフィールの邪魔をしてしまうものでもあるのですが、微粉は沈むので、飲むたびにその微粉を舞ってしまわないような取り組みが、良質なマウスフィールを楽しむためには大切なこと。

では、通過してしまう微粉を邪魔させないようにする取り組むはどんな取り組みなのか?
を考えることで、解決します。

まず、
1・抽出の際に出来るだけ微粉の部分を多く抽出させないこと。
2・カップの中に入ってしまった微粉はきちんと沈ませて、舞わないようにすること。
この2点を注意すれば、微粉の影響を感じなくてすみ、良質なマウスフィールを楽しめるようになります。

1・の問題は、当店で推奨している浸漬法の抽出では、最後に微粉の部分まで注がないこと。
2・はコーヒーを飲むカップを「底の形状が丸いもの」を選ぶこと。です。
マグカップのように底の形状が平たいものだと、飲むごとにカップの中の液体が対流を起こし、せっかく沈んでくれた微粉を舞わせてしまうことになります。
カップの底が丸い形状のものだと、飲むごとに対流は抑えられて、沈んだ微粉を舞わすことなく沈ませておくことが出来るので、カップの形状は底が丸いものでお召し上がりください。

安易に微粉が美味しくないからと言って、微粉が抽出されないメッシュが細かなペーパーフィルイターなどを採用してしまうと、液体の質感の評価は得られませんので、微粉が悪者ではなく、飲む側が上手く微粉をコントロールするという考え方を身につけるべきことなのだと思っています。

良質さを楽しむことは、分析や論理と言う人類の知恵が必要になります。
間違った取り組みでは、良質さを落としてしまいます。

香茶屋は良質さを表現するスペシャルティコーヒー専門店なので、そういう指導をしております。

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