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トップノートを理解する。
公開日:2021年4月14日更新日:2021月04月14日
カテゴリ:感覚のはなし, 良質さのお話。
トップノート。
この言葉を知っている人は、香りについての知識を持っている人でしょう。
しかし、トップノートの「意味」は実のところ深いことを知る。
そして、ほとんどの人たちは、本来の意味の「トップノート」を見れていないことにも気づいた。
久しぶりに定休日を利用して、名古屋のコーヒー生豆の業者さんのところへ出向いて、仕入れのためのコーヒーのカッピングをしてきた。
もちろん新型コロナ感染の対策を取りながらですので、皆で同じカップでカッピングをするわけではなく、1人ひとつづつ専用のカップを用意してもらってのカッピングです。
そして、もう1年以上ぶりのカッピングの機会でしたので、国際審査員も務める業者さんにアロマやフレーバーの「どこを見ているのか?」を探るために色々と質問等をして、ボクの理解の欠けるところを補うための分析をしようと考えて取り組みました。
すると、アロマ(Dryの情報)の香りの分析で、ブラジルのコーヒー豆でチョコレートやキャラメルの香り意外に「その上に何が見えます?」と問われました。
「その上に、シトラスを感じますよね?」
と言われて、初めて「トップノート」の意味が理解できました。
香りは揮発性の物質なのですが、集中して嗅ぐことで、香りの上により揮発性の「香りの存在」があるのですが、そこが「トップノート」なのだと感じたのです。
ですが、残念ながらボクくらいのレベルですと、そこの香りは素通りしてしまうレベルの香りの存在ですので、意識をして感じるか感じないかのレベルの香りを「探す」という取り組みをしていかないと、なかなか気づけない香りの存在でもあります。
ですが、その「トップノート」があることで、液体にして「フレーバー」にすると、その存在は活きてくるので、繋がってきます。
感じ取れる人と、感じ取れない人では、その素材の持つ豊さの感じ方がちがってくることだと思います。
より良いものを提供するためには、作り手がその世界観を感じ取れている方がいいに決まっていますので、次のボクの感覚を向上させるポイントは「揮発性のトップノート」が課題になりました。
これらのことは、感じ取れている人の目線を想像することで、現在の自分のレベルと目指すレベルが見えてくるものだと考えています。