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コーヒー焙煎で明るさを登場させるためには。
公開日:2021年10月28日更新日:2021月10月29日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。
コーヒー焙煎のひとつのテーマは、「明るい酸味」を登場させること。
明るい酸味の登場のさせ方を理解できると、明るさはマットな茶色を登場させてはいけないことが理解できる。
それはマットな茶色は、色を透過させないから。
でも、同じ茶色でも、透けている茶色なら、色を透過させるので明るさは登場させることができる。
なので、ロジックとしては背景に明るい酸味を登場させ、そして透ける茶色を登場させる。
この発見はボクの中ではとても大きな発見だった。
でも、だからと言ってこの論理を実際の焙煎に活かすためには、何年も、下手をすると10年、20年という時間がかかる。
なので、蓄熱性の豊な焙煎機を使い、極力マットな茶色を登場させづらい焙煎機を使うことを、ほとんどのロースターはするようになる。
しかし。
それは根本的な解決に至っている訳ではない。
ただ単に、焙煎機のポテンシャルで登場させている明るさなので、ただ単に明るいだけであったりする。
このあたりのことを理解できるようになるためには、きちんとカッピングでフレーバーの景色が感じられなくてはいけない。
自分の思うようにローストが出来るようになるためには、まずはカッピングでフレーバーの景色が見れることと、それを分析できる2つのスキルが必要であるのだと今なら分かる。
どちらも一朝一夕で身に付くスキルではないので、5年、10年という単位で取り組むべき内容の学びであるのだと思っています。
コーヒー焙煎は、やればやるほど難しいと思えるようになる。
だから面白いのだとも言える。