読み物。
Blog
スイカの酸味。
公開日:2020年5月27日更新日:2021月09月23日
カテゴリ:テイスティング
今年は新型コロナの影響で、今までの年とは違うことだらけになってしまっている。
コーヒーの仕入れもその一つで、来年度の仕入れが難しくなっている。
それは、ウチのお店のように小規模なお店では、それほど多くのサンプルが集まらないので、その少ないサンプルの中から選ばないといけなかったりするからです。
通常ですと仕入れのためのカッピング会を主催者が開催してくれていたのですが、今のこのコロナの影響で人の集まりを避けなければならないので、カッピング会を開くことがないため、独自にサンプルを確保して独自にカッピングをしなければなりません。
そんなことを考えていると、昨年のカッピング会での会話の中のお話を思い出しました。
それは「スイカの酸味」についてです。
日本人ならば、夏の風物詩であるスイカを食べたことが無いと言う人はまずいないんじゃないのだろうか。
そのスイカを食べたことのある人に「スイカの酸味ってわかります?」と問いても、その意味が分かる人も少ないと考えられます。
それは、スイカの「甘さ」を見ている人がほとんどだからです。
でも、ボクたちは日々のトレーニングで、スイカのフレーバーを確認しながら、スイカの酸味も確認したりするのが仕事につながるのです。
コーヒーのフレーバーホイールでも「ウォーターメロン(スイカ)」があるので、スイカのフレーバーや酸味はきちんと理解しなければなりません。
ですので、このスイカが出回る季節になると、スイカを食べて、そしてスイカのフレーバーの特徴と、スイカの酸味がどこで感じ、どう言う特徴があるのかを探ったりします。
スイカの酸味は、柑橘系やリンゴ、ブドウの酸味と比べると難しいので、スイカの酸味が理解できれば、その他のフルーツの酸味の理解に大きく飛躍すると考えています。
一般消費者は甘さばかりを評価しがちですが、酸味もとても大事です。
それは良質の酸味があることで、フレーバーが存在することを知っているからです。
良質なものには、必ず良質な酸味の存在があります。
なので、酸味を理解することが、良質さが何であるのかを理解するためには必要なことなのです。