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一貫性。
公開日:2020年6月7日更新日:2021月09月19日
カテゴリ:抽出のはなし。, 焙煎の味づくりのこと。
コーヒー業界でも、焙煎士と言うコーヒーの土台の根本を味づくりをする人間と、バリスタと言う出来上がっているコーヒー豆から抽出により液体を表現する人間とでは、同じコーヒーの仕事をしている者でもその考え方が違うものだと考えています。
大きな会社になればなるほど、分業制となり、焙煎する人間と、抽出業務を行う人間とがちがってきてしまうので、そこで表現の考え方に矛盾が生じてしまったりするのだと考えています。
なので一番コーヒーにとっていいのは、焙煎もするし、抽出もすると言う人間が一貫性があり、目指す味づくりを表現する場合には理想なのだと考えられます。
ボクの考え方は、コーヒー生豆と言う素材選びからその仕事が始り、その素材のどういうところを「どう表現するのか」を焙煎によって表現をします。
ですので、劣るフレーバーや、劣る酸味が登場している素材がある場合は、そういったコーヒー生豆を仕入れてはいけないと言う考え方です。
ボクの場合の抽出の考え方もとてもシンプルで、素材選びと焙煎で作り上げた味づくりを、抽出で「きちんといろんな成分を抽出する」という考え方です。
仕入れをきちんとすれば劣るフレーバーや劣る酸味が無いので、素材選びと、あとは焙煎で劣る味わいを登場させないようにすることで、良質なフレーバーや酸味の部分をきちんと抽出してあげるという考え方です。
この抽出の考え方は、スペシャルティコーヒー専用の考え方となり、一般流通しているコモディティコーヒーの場合では、フレーバーと酸味に劣る部分が必ずあるので、その抽出の考え方は成り立ちません。
多様な考え方のある中で、なにを表現したいのか?は、そのロジックと方向性が同じでなくてはなりません。
曖昧な考え方では、曖昧な表現になると言うことだと思っています。
それも含めて感覚が良い方が、いろんなことが理解できるので、最終的には感覚を磨くことが大事なのだとボクは考えているのです。