読み物。
Blog
カッピングはいろんなところが見える能力。
公開日:2020年6月27日更新日:2021月09月19日
カテゴリ:テイスティング
ボクの仕事はコーヒーの焙煎をすることで、その確認のためにカッピングをよくする。
焙煎当日もカッピングをすることはあるけれど、きちんと見れないのでほとんどは1日経ったもの以降をカッピングをする。
(*カッピング・ジャッジをする場合には、ローストしてから8時間以上経過したものをカッピングするというルールがあるくらい。)
そして、気になるものに関しては、1日おきにしばらくカッピングすることがある。
すると気がつくことがある。
当たり前なことなのだけれど、1日ごとに変化している。
それは、ローストによってもたらされたフレーバーは、時間経過と共に目減りしているから。
この考え方としては、ワインやウイスキーの「樽をローストした香り」だと考えてもらえれば理解できる人は多いことでしょう。
ワインやウイスキーの場合は、何年も寝かすことで「樽をローストした香り」は角が取れて丸くなり穏やかになっていく。
それと同じ現象の変化が、コーヒーのローストの香りにも現れているということです。
そうした場合に、4〜5日でピークを迎えるバランスの取れた焙煎をしてしまうと、お客さまの手に渡ってからピークは過ぎてしまい、あとは落ちる一方になってしまうことになってしまう。
では、お客さまが購入して自宅で美味しくコーヒーを飲むために、ピークをもっと後にするには、どうしたら良いのか?
という考え方が浮かんでくる。
それは、焙煎日が同じで、同じ焙煎ロットの焙煎されたコーヒーを、1日ごとに毎日飲み続けていくことで、いろいろと理解ができてくる。
どういう焙煎の設定が長期で冷凍保存した場合に、ポジティブに変化をするのか?が、見えてくるという訳なのです。