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感覚を養うための学びが、コーヒー・テイスティングから。
公開日:2021年3月26日更新日:2021月03月26日
カテゴリ:テイスティング, 良質さのお話。, 講座。
いつの頃からだったか覚えていないのですが、以前は満開のさくらがキレイだなぁと思っていたのですが、ここ数年は葉桜の花と芽吹いた葉が混じり合う景色がキレイだなぁと思えるようになりました。
キレイだなぁと思える感覚は移り変わってゆくものなのです。
そういうことは意外と訪れるもので、以前は冬は枯れているものが多くて緑が少ないので、それほど心が動くこともなかったのですが、最近はその中にも美しさがあることに気づいて、冬のキレイさに心が動いている自分に驚いたりしています。
同じ景色の中のなにを見ているのか?
そこが人によっても異なりますし、自分の中でも経験によって、なにを見ているのかが異なってゆくことに気づけるようになるものです。
ボクは運良く、スペシャルティコーヒーと出会って、良質さを理解するためにコーヒー・テイスティングを学んできたことで、いろんなことに気づけるようになったという背景があります。
コーヒー・テイスティングのメリットには、フレーバーの情報を評価項目ごとに「分ける」ということが脳を活性化させることにつながっているのだと考えています。
フレーバーの情報から、「甘さのフレーバー」を分けてみたり、「酸味のフレーバー」と「酸味らしさ」を分けて見ることや、「液体の質感」を分けて見るなど、フレーバーの情報を細分化して見ることを強いられる。
そうすることで、脳内でいろんなモノゴトを細分化して分析するように脳が変わっていくのだと考えています。
良質なコーヒーを仕入れるために必要だったスキルは、今では美しさを感じるための感受性の豊さにつながっていることに気づかされました。
ですので、良質なものを作り出したいという職人さんには、畑が違うよと思うことでしょうが、コーヒー・テイスティングにより良質さが理解できる頃には、なにが美しくて、なにが劣るものであるのかを脳が理解することでしょう。
それが、モノづくりに活きてくるのです。
すべてのモノゴトが本質の部分ではつながっていることに気づいている人ならば、感覚を養うことの近道は、コーヒー・テイスティングにより嗅覚を育成することで脳を活性化させることなのだと思っているくらいです。
そんな講座をこれからオンラインでやっていきたいと考えています。
5月くらいから始められるように、現在取り組んでおりますので、もうしばらくお待ちください。