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価値観は、世界観。
公開日:2020年12月3日更新日:2021月09月03日
カテゴリ:感覚のはなし
カウンターに11月に出向いた「秋野不矩美術館」の絵葉書が飾ってある。
黄緑色に黒が混じっているような色の沼に、黒い水牛が一面に描かれている作品だ。
題名は「沼」となっている。
それを見た常連さんが「牛?」と、ボクがなぜその作品が気に入って、その絵葉書を飾ってあるのかが、よくわからないみたいだったので、「気にったのは”色”です。」と補足しました。
世の中のものすべてに言えることですが「何を見るのか。」は人それぞれの感性です。
「何を見ているのか?」または、「何が見えているのか?」は、その人でしか分からないことです。
そして、同じところを見えている人どうしが「価値観が似ている」となります。
まったく異なる場所を見ている人とは「価値観が違う」になります。
人は、価値観が似ている人同志の方が、居心地が良いものです。
しかし、なかなか価値観が近い人というのは、意外と出会わなかったりします。
特にモノを作る人たちは、そういうところは敏感に感じとります。
だから、職人さんは無口になっていくのだろうとも思います。
職人さんが無愛想なのはなぜだろう?
そう考えれる人たちは、別の世界観を探せれる人たちなのだと思います。
多くの人たちは、職人さんが無愛想な理由を考えることもしないことでしょう。
自分の世界観の外にあるものが見れるようになることが、ほんとの意味で素晴らしいことなのだと思うのですが、それにはまずはそこに気づくことが大切なのだと思うのです。
自分の価値観を信じることと、自分の世界観の外にあるモノを見れることは、まったく別のことなのだと思うのです。