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仕入れ目線のカッピング。

公開日:2024年10月3日更新日:2024月10月03日
カテゴリ:感覚のはなし

仕入れ目線のカッピング。

ここのところ、生豆の業者さんから新豆のサンプルが、ぞくぞくと届いている。

新型コロナ以前は、業者さんが開催してくれる「カッピング会」に参加し、その日に「良い豆」が見つかれば契約をするという仕入れをしていましたが、気づけばボクの年齢も50代になり、新型コロナ感染を警戒するようになりカッピング会の参加を見送り、生豆のサンプルを送ってもらうことにして、お店でカッピングをして仕入れをすることになった。

サンプルが届くたびに当店のテイスターでもある妻とカッピングをして、最終的にどれを仕入れるのかを検証している。

当店のテイスターでもある妻は、これまでに業者さんに同行してカッピングを行なってきたこともあり、ボクよりも妻の方が国際審査員を務める業者さんたちからの信頼を得ている。
なので、ボクも意見が異なる時などは、「どこを評価しているのか?」を聞いた上でカッピングすることで、ボクが見落としていた箇所の素晴らしさに気づかせて貰えるので、「どこを評価しているのか?」という目線はとても重要なポイントになるのだ。

コーヒーのカッピングの難しさには、ローストしなければ飲めるようにならないという飲料であるため、ローストのフレーバーが多分に介入するところにある。
そこは「ローストのフレーバー」が味わいに影響を及ぼしているため、仕入れのカッピングでは「素材のポテンシャル」を見抜かなければならないため、いかに「ローストのフレーバー」を評価から排除して「素材のポテンシャル」を見抜くかが、仕入れのためのカッピング・スキルとなるため、見たいと思う箇所だけを見るというカッピングはとても難易度が高いのだ。

そして、国際審査員も務める業者さんが以前に教えてくれたのだが、素晴らしいテイスターとは、Dry(粉の状態)の香りから液体の状態を判断することが出来る人だと述べていた。
それが出来る人はとても少なく、その方も「自分はそれが出来ていない」と述べていたことが印象的だった。

当然ながらボクはそこまでのスキルはないが、妻はそれが出来つつあるため、一目置かれているのだ。
学ぶことが出来る対象が身近に存在していることは、とても優位な環境にあるということ。
そういった環境で学べることが、感覚を成長させるためには、とても大切なことであると思っている。

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