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「職人」という生き方。

公開日:2020年12月16日更新日:2021月09月03日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。

ボクの本来の仕事は「コーヒーを焙煎する」という仕事だと思っている。

その仕事を、もう25年くらいしているのですが、毎年ちょっとずつ、ちょっとずつ味づくりが見えてきていることを実感している。

どんな仕事にしても、どんなことにしても「センスがある」と呼ばれる人は存在していて、センスのある人は、とても器用で、短時間でかなりのモノを作り上げてしまう。

けれど、それ以上のモノは「センス」だけでは到達しない領域がある。
それが「職人」の到達できる領域なのだと考えています。

その領域は、失敗を繰り返したり、試行錯誤したりして、探求しない限り手に入らない領域なんだと思うのです。
そして諦めないという心を持っている人しかその領域に足を踏み入れることができないのだと考えています。

だから、ボクもその領域に足を踏み入れたくて、諦めないで取り組んでいる気がしています。

ただ、その領域には実は「センス」は関係が無いのだと感じている。
不器用だったのなら人の倍の時間をかければいいし、器用でもその先の領域に進む場合は、立ちはだかる壁を諦めない心が必要なのだと思うのです。

そして、その領域の先にあるものは、ただ道が伸びているだけなんだと思えるようになりました。
ずうっと先にある行き着く到着点なんてものは無い。
ただ、ずうっと道が続いている。
なので生涯、人生をかけてそれを探求できる人のみが、その領域に足を踏み入れることができる。
それが、「職人」とか「マイスター」とか呼ばれる生き方なのかなぁと思うのです。

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