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見過ごさないという感覚。

公開日:2020年12月19日更新日:2021月09月03日
カテゴリ:焙煎の味づくりのこと。

昨日のコーヒーが気になって、今日も朝からカッピングをしていて気づいたことがある。

夏と冬では、焙煎の設定が異なる。
これは普段から言っていることですが、夏と冬では、茶色のフレーバーの登場の仕方をどうするのか?そこが焙煎者の考え方が反映するポイントなのだと感じたのです。
そして、失敗だと考えた昨日の焙煎が実はとても良いアドバイスになっていた。

味づくりは、組み立て方だと述べてもいい。
異なる「調理法」の「組み立て方」で、1つの味わい、1つのフレーバーに折り重なるように組み立てられている。

味わいは透けているので、その組み立てられた味わいの構造物は、一見重なりひとつの立体的なフレーバーとして感じるのですが、実は幾つかの構造物が重なり合ったもので出来上がっている。

なので、味づくりでバランスを意図的に作り出すためには、それぞれの設定の構造的な印象が見れていないければならない。
それらが、重なり合って一つの味わいを表現しているためです。

新たな技法を採用する場合の条件は「可能性」だと言えます。
その技法が、その先今よりも良い状況になる「可能性」が見えた場合に、その技法を試していくことになる。

新しい技法は最初から素晴らしいものではないからです。
その新しい技法を磨きをかけることで、今よりも良いものが出来るであろうとする「可能性」を見過ごさないことこそがとても大切なのだと考えるのです。

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